MISC

2001年10月

窒素同位体の濃縮技術評価; 気相吸着法による窒素同位体濃縮に関する追加実験結果

JNC TN9400 2001-097
  • 井上 賢紀
  • ,
  • 浅賀 健男

開始ページ
25
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記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

著者らは、気相吸着法による窒素同位体分離に関する基礎実験を行い、同位体分離現象の発現を示唆する結果を平成11年度に報告した。今回の実験は平成11年度実験に対して指摘された問題点を受け、気相吸着法による窒素同位体分離現象の発現を再度確認することを目的に実施した。アンモニアガスを作業物質、Na-A型ゼオライトを吸着剤として圧力スイング吸着法を適用した窒素同位体分離処理を行った。流量計と四重極子型質量分析計を使用し、供給・濃縮・減損の 3流に対してそれぞれ流量測定・化学組成分析・窒素同位体比のオンライン測定を行って物質収支データを取得した。さらに、オンライン計測実験とは別にオフライン試料を採取し、二重収束型質量分析計と全自動窒素炭素同位体質量分析計を使用して窒素同位体比の高精度分析を行った。供給・濃縮・減損の 3流における同位体比のオンライン分析値は、同位体分離現象の発生を示した。また、オフライン試料中の$^{15}$Nの原子分率は供給流:0.36452$\pm$0.0001\%・濃縮流:3.86$\pm$0.01\%・減損流:0.3351$\pm$0.0001\%であり、有意な同位体分離現象の発生を示唆した。オンライン測定データに基づくカットは1\%未満、回収率は約3\%であり、非常に小さい値を示した。供給・濃縮・減損の 3流における窒素元素量の分析精度が、カットの大きさに対して不十分であったため、元素量の分析精度がカット大きさに対して不十分であったため、元素量の質量保存を実験的に確認することはできなかった。

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URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4036982

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