2021年4月 - 2026年3月
外科手術のパフォーマンス評価とフィードバックによる日々のスパイラル成長支援
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本年度は外科手術スパイラル成長支援システムの要件定義から着手した。このシステムの最終目標はカラオケの採点のように手術終了時に「今日の症例はXX点!」のようにパフォーマンススコアを提示し臨床スタッフにフィードバックすることで臨床力の向上を目指している。これを実現するために、各スタッフ動線、タスク内容を同定できるシステムを2段階で構築することにした。本年度はいつ、だれが、なにをしているかを計測するシステムを構築した。計測対象手術は症例数が多く、手順が定型化され熟練医と経験の浅い医師の技術やチームパフォーマンスの差が顕著に評価しやすい脳神経外科血管内治療の症例をターゲットとし、当該症例が実施されているスマート治療室(SCOT A室)にシステムを構築することとした。スタッフ動線捕捉用センサは赤外線深度センサを2製品検討した。検討の結果、他モダリティとの同期、およびシステム連携実績が豊富なセンサを選定し、手術室前の廊下、操作室、手術室内に死角なきよう当該センサを20個天井面に設置した。これにより手術室フロアのどこに人がいるかがわかる。解析システムではエリア定義もできるため、エリアとタスクの紐づけから何をしているかが分析できる。個人識別には顔認証システムを連携させることで、以上を統合することでいつ、だれが、なにをしているかをデータ集約できるシステムとした。
また、本年度は計測した結果をスコア化するためのアルゴリズムを検討するために、その第一段階として血管内治療症例においてスコアリングに大きく影響する可能性の高い評価パラメータの検討を実施した。その結果、目標となる手術計画との時間的差分、視線の移動量、医師がオーダーを出すタイミングと対応時間、タスク実施時間が重要パラメータと定義し、これらを用いて血管内治療症例における手術の理想形(あるべき姿)を設定した。
また、本年度は計測した結果をスコア化するためのアルゴリズムを検討するために、その第一段階として血管内治療症例においてスコアリングに大きく影響する可能性の高い評価パラメータの検討を実施した。その結果、目標となる手術計画との時間的差分、視線の移動量、医師がオーダーを出すタイミングと対応時間、タスク実施時間が重要パラメータと定義し、これらを用いて血管内治療症例における手術の理想形(あるべき姿)を設定した。
- ID情報
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- 課題番号 : 21H03568
- 体系的課題番号 : JP21H03568
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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COMPUTER ASSISTED RADIOLOGY AND SURGERY 37th International Congress and Exhibition 2023年6月20日