共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

発展途上国学習者に向けたブロックチェーン上で動作する学習支援システムの構築の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)
  • 堀 真寿美
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  • 小野 成志
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  • 喜多 敏博
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  • 宮下 健輔
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  • 宮原 大樹
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  • 小林 信三

課題番号
17H01844
配分額
(総額)
16,640,000円
(直接経費)
12,800,000円
(間接経費)
3,840,000円

本研究は,ブロックチェーン技術を用いた学習支援システムを構築し,発展途上国の多様な事情に対して適切に対応できる学習支援システムを構築するとともに,教育分野におけるブロックチェーンの可能性を検証することを目的としている.
平成30年度は,学習支援システムのための概念モデルとして,学習者の学習成果が自身の報酬につながる「学習経済」という独自の学習モデルを開発した.さらに,学習経済モデルに基づき,平成29年度までに開発していた学習支援システムに,(1)学習者がSNSに投稿した学習成果をブロックチェーン記録する,(2)記録された学習成果を素材とした学習コンテンツを制作する,(3)知財を管理しながら学習コンテンツを販売する,(4)仮想通貨による収益が学習者に還元される,という四機能を追加し,実証実験を行った.
実証実験では,研究代表者が所属する研究室スタッフ15名を対象に,職場での気づきを学習成果としてSNSに投稿し,何らかの学習コンテンツが作成できるか,獲得する仮想通貨が,参加者のモチベーションにつながるのか,検証を行った.その結果,学習経済モデルの意義は,従来目的としていた,発展途上国の教育における経済的課題を解決するばかりでなく,先進国においても,学習者の学びに対するモチベーションを高めることを可能にすることが確認できた.一方で,(1)SNSをユーザーインターフェースとして学習成果を集めているため,中にはフェイクと言われる投稿も混じる可能性があり,さらにSNSに投稿する短い文書の中に,学習コンテンツとして利用可能な内容を埋め込むことは難しいため,学習コンテンツとしての質的な限界が発生すること,(2)SNSをまとめて学習コンテンツを制作するには,相当の労力が必要である,といった二つの課題も明らかとなった.