2018年4月 - 2021年3月
原価情報品質が経営意思決定に及ぼす影響の解明
日本学術振興会 科学研究費 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
第一に,これまでの研究成果に関してのアウトプットを行った。本研究課題の着想に至った修士論文研究をベースに,本研究の中心概念である「原価情報品質」概念に関する概念フレームワークの構築およびフィールドスタディによる検証の結果に関して,国内学会で口頭発表(日本原価計算研究学会および日本管理会計学会)を行った。これらを踏まえて,国内査読付き学術誌に投稿した結果,次号への掲載が決まっている。
この研究は,隣接学問の知見の援用によって,原価情報に求められる特性を網羅的かつ体系的に整理したことに貢献が認められる。これにより,実務上有用とさせる原価情報の要件を提示することが出来たことに加え,正確性など一部の特性に焦点が偏重していた先行研究に対して,新たな視座を加えることができた。
第二に,本研究課題の中心となる実証分析を行うため,工場での社内アンケート調査を実施している。調査協力企業を募ると共に,調査先の工場見学や,経理部長および課長・工場長・生産管理部長などを対象としたインタビュー調査を行い想定している仮説の強化を行った。より具体的には,原価情報の提供者である経理部門とマネジャーと原価情報の利用者でありかつ工場の管理者である工場長を対象に,原価情報に求めていることや,それらがおよぼしているであろう効果に関して聞き取り調査を行った。またその際に,先方と質問票に関するディスカッションを行い,より現場の感覚と一致した質問票の設計を心掛けた。その結果,2018年3月までで,2社3工場で質問票調査を実施することができ,約60のサンプルを回収できた。加えて,来年度にはさらに3工場を対象に同様の調査を実施する承諾を得ることもできた。
この研究は,隣接学問の知見の援用によって,原価情報に求められる特性を網羅的かつ体系的に整理したことに貢献が認められる。これにより,実務上有用とさせる原価情報の要件を提示することが出来たことに加え,正確性など一部の特性に焦点が偏重していた先行研究に対して,新たな視座を加えることができた。
第二に,本研究課題の中心となる実証分析を行うため,工場での社内アンケート調査を実施している。調査協力企業を募ると共に,調査先の工場見学や,経理部長および課長・工場長・生産管理部長などを対象としたインタビュー調査を行い想定している仮説の強化を行った。より具体的には,原価情報の提供者である経理部門とマネジャーと原価情報の利用者でありかつ工場の管理者である工場長を対象に,原価情報に求めていることや,それらがおよぼしているであろう効果に関して聞き取り調査を行った。またその際に,先方と質問票に関するディスカッションを行い,より現場の感覚と一致した質問票の設計を心掛けた。その結果,2018年3月までで,2社3工場で質問票調査を実施することができ,約60のサンプルを回収できた。加えて,来年度にはさらに3工場を対象に同様の調査を実施する承諾を得ることもできた。
- ID情報
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- 課題番号 : 18J22434
- 体系的課題番号 : JP18J22434
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
3-
管理会計学 30(1) 37-53 2022年3月 査読有り筆頭著者
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Journal of Japanese Management 5(2) 34-48 2021年5月 査読有り
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会計プログレス 21 32-45 2020年9月 査読有り