共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2019年3月

掌蹠膿疱症に対する抗菌薬導入の判断基準の確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 奨励研究  奨励研究

課題番号
18H00384
体系的課題番号
JP18H00384
配分額
(総額)
530,000円
(直接経費)
530,000円
(間接経費)
0円

【目的】
掌蹠膿疱症(PPP)にはマクロライド系抗菌薬(MAC)やテトラサイクリン系抗菌薬(TC)、セファロスポリン系抗菌薬(CEF)の抗菌薬治療を実施するが、治療ガイドラインは存在せず、導入は各医師の判断となっている。抗菌薬の適正使用の観点から使用の適否を評価することは重要であり、抗菌薬導入の判断基準を確立させるために研究を開始した。
【方法】
1) 評価指標の探索
対象は、2014年1月1日から2017年12月31日までの4年間でPPPに対して抗菌薬が処方された患者とし、PPPの治療効果と臨床検査値の変化を検討した。
2) 抗菌薬導入指標の確立
対象は、同意が得られた抗菌薬を開始または投与中の患者とし、PPPASIと血小板数(PLT)および好中球/リンパ球比(NLR)、血小板/リンパ球比(PLR)、リンパ球比/単球比(LMR)との相関を検討した。
【研究成果】
1) 評価指標の探索
抗菌薬が処方されたのは38例であり、TCが最も多く使用されていた。またTCとMACで治療効果が高く、治療を実施することでPLTおよびLMRが有意に低下した。
2) 抗菌薬導入指標の確立
同意は8例取得(TC群 : 7例、CEF群 : 1例)した。採血データが得られた7例でPPPASIと上記の血液検査項目との相関を検討したところ、LMRと相関する傾向を示した。サンプルサイズが少ないため、今後も症例を蓄積して検討を続けていく。また計画していた炎症性サイトカイン、酸化ストレスマーカーの測定を実施することができなかったため、今後進めていくことで抗菌薬の導入指標の確立を目指していく。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H00384
ID情報
  • 課題番号 : 18H00384
  • 体系的課題番号 : JP18H00384

この研究課題の成果一覧

論文

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