2019年4月 - 2022年3月
真核細胞におけるポリリン酸の新奇な生理機能と制御系の探求
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
- 課題番号
- 19K06647
- 体系的課題番号
- JP19K06647
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 4,290,000円
- (直接経費)
- 3,300,000円
- (間接経費)
- 990,000円
- 資金種別
- 競争的資金
ポリリン酸(PolyP)は,数個から数百の無機リン酸が重合した高分子であり,全ての生物が有すると言われている。PolyPにはリン酸貯蔵体としての役割がある一方,血液凝固,エネルギー代謝やタンパク質の安定性への関与,PolyP化というタンパク質の翻訳後修飾の発見なども報告されている。PolyPは単なる貯蔵体を超えた生体分子ということになるが,まだ未発見の機能や制御系の存在が予想される。PolyPは既に社会利用されていることから,その細胞に及ぼす影響や新しい生理活性,制御機構の理解は,基礎・応用両面で重要である。申請者はPolyPを過剰蓄積する分裂酵母変異株(Δpqr1)を発見し,この変異株では栄養飢餓時にオートファジー依存的タンパク質分解に異常をきたし細胞寿命が短縮することを見出した。本研究では,この発見と分裂酵母変異株を活用し,「真核細胞におけるPolyPの新しい生理機能と進化的に保存された制御系を解明する」ことを目的とする。本研究で追求したい中心的な問いかけは、(A) PolyPの新規生理機能、(B) PolyPに関わる遺伝子群の網羅的同定、(C) PolyP量の変化や異常に対する細胞応答の全体像の理解、の3点である。2019年度は,(A)に関しては,細胞寿命,オートファジーとPolyPとの関連性についてのこれまでの研究をさらに推進した。(B)に関しては,Δpqr1変異体の抑制変異体スクリーニングのための条件検討をおこなった。しかし,網羅的な実験に適した条件はまだ見つかっていない状態である。2020年度には,市販の分裂酵母遺伝子破壊株ライブラリを用いて,異なる方法で(B)の目的を追求する予定である。(C)に関しては,PolyP量撹乱時のトランスクリプトーム変化の解析を予定していたが,条件は検討したものの,実施することができなかった。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K06647
- 体系的課題番号 : JP19K06647
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
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第54回酵母遺伝学フォーラム研究報告会 2021年8月31日
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第54回酵母遺伝学フォーラム研究報告会 2021年8月31日