2018年4月 - 2021年3月
高透光性PSZ系ジルコニアのアルミナブラスティング後の曲げ強度は熱処理で改善する
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
アルミナブラスティングの噴射圧と時間によって、高透光性PSZ系ジルコニアの曲げ強さがどの程度低下するのかを明らかにする必要がある。
ディスク状の高透光性PSZ系ジルコニアを曲げ試験片用に棒状に切断し、指定のスケジュールで焼結する。研磨後、アルミナブラスティングの噴射圧は0.1、0.2、0.3 MPa、噴射時間は5、10、15、20 s/cm2とし、これらの組合せでジルコニア表面にアルミナブラスティングを行い曲げ強さを測定する。アルミナの粒径であるが、 高透光性PSZ系ジルコニアではアルミナの粒径が大きくなるにしたがい、ジルコニアの表面粗さは大きくなる。そこで、臨床で使用頻度が高い50μmの粒子を使用する。さらに、板状の試験片を作製し、上記と同じ噴射圧と時間でアルミナブラスティングを行い、電子顕微鏡で表面観察、レーザー顕微鏡で表面粗さを測定するとともに、X線回折装置を使用し表層の結晶構造を分析する。
その結果、アルミナブラスティングの噴射圧は0.2 MPa、噴射時間は15 s/cm2で行えば、高透光性PSZ系ジルコニアの表面に微細な凹凸が形成されることが明らかになった。表面粗さは焼結後に研削したものの約3倍の値を示したが、曲げ強さは約40%低下した。しかしながら、アルミナブラスティング後に1500℃、1時間追加熱処理すると、表面粗さは変化せず、曲げ強さは研削後の値まで回復した。
ディスク状の高透光性PSZ系ジルコニアを曲げ試験片用に棒状に切断し、指定のスケジュールで焼結する。研磨後、アルミナブラスティングの噴射圧は0.1、0.2、0.3 MPa、噴射時間は5、10、15、20 s/cm2とし、これらの組合せでジルコニア表面にアルミナブラスティングを行い曲げ強さを測定する。アルミナの粒径であるが、 高透光性PSZ系ジルコニアではアルミナの粒径が大きくなるにしたがい、ジルコニアの表面粗さは大きくなる。そこで、臨床で使用頻度が高い50μmの粒子を使用する。さらに、板状の試験片を作製し、上記と同じ噴射圧と時間でアルミナブラスティングを行い、電子顕微鏡で表面観察、レーザー顕微鏡で表面粗さを測定するとともに、X線回折装置を使用し表層の結晶構造を分析する。
その結果、アルミナブラスティングの噴射圧は0.2 MPa、噴射時間は15 s/cm2で行えば、高透光性PSZ系ジルコニアの表面に微細な凹凸が形成されることが明らかになった。表面粗さは焼結後に研削したものの約3倍の値を示したが、曲げ強さは約40%低下した。しかしながら、アルミナブラスティング後に1500℃、1時間追加熱処理すると、表面粗さは変化せず、曲げ強さは研削後の値まで回復した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18K09663
- 体系的課題番号 : JP18K09663