共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2022年3月

統合データに基づく高齢者への社会的孤立軽減にむけた地域福祉実践のプログラム評価

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H00953
体系的課題番号
JP18H00953
配分額
(総額)
16,640,000円
(直接経費)
12,800,000円
(間接経費)
3,840,000円

高齢者の社会的孤立・孤独軽減にむけた地域福祉実践プログラム(地域介入)として、全国的にもいくつか取り組まれているポイント制による高齢者の社会参加促進事業、大都市における地域住民による地域支え合い事業、また、都市でも局地的に「限界集落化」が進んでいる団地における生活支援事業に着目し、その孤立・孤独軽減および要介護認定や認知症発症など健康リスクに及ぼす効果評価を進めた。
フィールド1(常滑市)については、ポイント制のカードへQRコードを添付、カード読み取りによる地域福祉実践状況の把握をおこなった。2016年JAGES調査データと結合させ、調査回答者の本事業への参加群(654名)と非参加群(7181名)の区分ができた。中間評価の結果、当該事業への参加者は1年後に閉じこもりになりにくく、笑いの頻度が多い傾向にあるなど、概ね期待した成果につながっていることが示唆された。ポイント制度が参加者にどのようなインセンティブをもたらしたかについては、今後さらなる検討が必要である。
フィールド2(名古屋市)については、地域住民による地域支え合い事業の分析を実施し、参画区への報告を行った。結果として、月2回以上サロン参加の男性で抑うつ状態が改善、月2回以上サロン参加の人で地域のつながりが豊かといった結果が見られ、サロンに参加することが介護予防につながりうることが示唆された。
フィールド3(名古屋市緑区・鳴子団地)については、2018年11-12月に追跡調査を実施した。有効回答数は537名、男性41.3%、平均年齢76.0歳であった。通いの場(サロンなど)の利用経験がある者は14.7%であった。
孤立・孤独軽減および要介護認定や認知症発症など健康リスクに及ぼす効果を検証するための準備が順調に進捗した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H00953
ID情報
  • 課題番号 : 18H00953
  • 体系的課題番号 : JP18H00953