2020年4月 - 2023年3月
光の散乱を利用した開頭が不要な脳蛍光イメージングの実現
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
レーザー光源や自動回転ステージ,カメラなどを用いて,対象散乱媒質のスペックル画像の相関を求める実験系を構築した.このシステムを用いることで,サンプルとなる散乱媒質が持つ光学的メモリー効果について調査することができるようになった.
また,ファントムの厚さを変えることができるように,液体シリコーン固化用の型を設計及び製作した.ファントム固化用の型は,固化されたシリコーンを容易に取り出すことができるように工夫されており,複数のファントムを作製する手間や時間を大幅に短縮することができる.積分球と分光計を用いて対象物体の分光反射率,分光透過率を計測し,それらのデータを用いて逆光伝搬モンテカルロシミュレーションにより対象内の吸収係数と等価散乱係数を推定することは既にできているので,今後はファントムだけでなく他の生体サンプルの光学特性も求める.
画像再構成に必要な位相回復アルゴリズムプログラムもHIOだけでなくERも導入し,撮影したスペックル画像から比較的良好な再構成像を得ることができた.本手法における位相回復では周辺減光以外の前処理も非常に重要であり,それらにより求めたい解に収束するかどうかが大きく影響する.これら前処理の最適なパラメータは画像サイズによっても変わることから,使用するカメラごとに検討する必要があることが分かった.さらに,位相の収束性については,改良する余地があるため,引き続き次年度の課題としたい.
また,ファントムの厚さを変えることができるように,液体シリコーン固化用の型を設計及び製作した.ファントム固化用の型は,固化されたシリコーンを容易に取り出すことができるように工夫されており,複数のファントムを作製する手間や時間を大幅に短縮することができる.積分球と分光計を用いて対象物体の分光反射率,分光透過率を計測し,それらのデータを用いて逆光伝搬モンテカルロシミュレーションにより対象内の吸収係数と等価散乱係数を推定することは既にできているので,今後はファントムだけでなく他の生体サンプルの光学特性も求める.
画像再構成に必要な位相回復アルゴリズムプログラムもHIOだけでなくERも導入し,撮影したスペックル画像から比較的良好な再構成像を得ることができた.本手法における位相回復では周辺減光以外の前処理も非常に重要であり,それらにより求めたい解に収束するかどうかが大きく影響する.これら前処理の最適なパラメータは画像サイズによっても変わることから,使用するカメラごとに検討する必要があることが分かった.さらに,位相の収束性については,改良する余地があるため,引き続き次年度の課題としたい.
- ID情報
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- 課題番号 : 20K04517
- 体系的課題番号 : JP20K04517