共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

印刷を利用して作成するセンシング・アクチュエーション・通信・給電を行うロボット

日本学術振興会  特別研究員(DC)  特別研究員奨励費

課題番号
17J09630
体系的課題番号
JP17J09630
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
2,800,000円
(直接経費)
0円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

「印刷を利用して作成するセンシング・アクチュエーション・通信・給電を行うロボット」という研究課題を達成すべく,2017年度(第1年度)は,低沸点液体を少量封入した薄いパウチをCNC制御したはんだごてで融着することにより,熱駆動アクチュエータを印刷する手法を開発した.また,そのパウチを同じく印刷により実装できる薄い紙の回路に張り合わせ電熱線回路で加熱することによって,センサとアクチュエータを持つロボットを実現した.2018年度(第2年度)は印刷されたこの薄く軽く柔らかいアクチュエータをどのようにして応用するかを考察し,従来の硬いロボットとは異なり人間の周辺で動作するロボット・インタフェースを想定した2つのアート作品を実装した.1つは周囲の光や温度で自動的に窓を開閉する実験建築Papilionであり,もう1つは人間の体温により変形する洋服A LIVE UN LIVEである.
<BR>
最終の第3年度である2019年度は,研究課題の完成のために残された通信・給電の要素を解決した.具体的には,パウチ内部の液体だけを非可視光のレーザプロジェクタにより選択的に温めることにより,電源を搭載しない複数のパウチのうち,所望のものだけに給電し,かつ駆動の司令を行うことができた.これにより研究課題は達成されたと考える.
<BR>
ここまでの総決算として,第1年度・第2年度の成果および第3年度の成果はそれぞれ2つの国際論文誌に採択された.また,第2年度に並行して実施していた,印刷した回路を粘着素材に転写して基板を変更する技術に関しても国際論文誌に採択された.以上から,本研究課題は予想以上の成果をあげたと考えられる.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17J09630
ID情報
  • 課題番号 : 17J09630
  • 体系的課題番号 : JP17J09630