共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

デジタル・マッピング時代の地理情報倫理の構築に向けた学際的基礎研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K01173
体系的課題番号
JP20K01173
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

前年度に引き続き、COVID-19の影響が世界的に継続し、本研究の進展にも大きな影を落とした。プロジェクトも各々の専門領域・研究活動の枠内で進行することを余儀なくされたが、各々一定の成果をあげた。
代表者は複数の参加型ウェブ・マッピング・システムがもたらした社会的葛藤を例に、参加型GISが内包する倫理的課題を「地理空間的スティグマ化(Geospatial stigmatization)の点から論じた論考をSpringerから刊行される英文書籍『Ubiquitous Mapping』に寄稿したほか、COVID-19の感染拡大に伴って日本で自然発生的に急増したウイルス対策ダッシュボードが、参加型GISの潮流にもたらす可能性と課題について論じた論考を国際学会で発表するなどが主要な成果である。なお、後者の業績については、その後分析範囲を世界に拡大し、抜本的に内容を発展させたものを国際誌SN Computer Scienceに投稿済であり、間もなく受理の見通しとなっている。
分担者の神崎は、ロボットや人工知能の台頭がもたらす環境・社会へのインパクトに関して、特に環境負荷の観点から批判的な考察を加えた論考を発表し、板垣は二重行政問題や太陽光パネルの濫立に対する自治体の対応策、新型コロナ対策をめぐる補償の問題などについて、幅広く論考を発表するなど、各々の研究領域で実績を蓄積している。
引き続き、COVID-19の醸成は予断を許さないものの、各々の専門領域において着実に研究実績を蓄積しており、議論すべき共通課題も見出しつつある。以上のことから、学際的な対話の実現に向けた下地づくりは進んでいるものと思量される。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K01173
ID情報
  • 課題番号 : 20K01173
  • 体系的課題番号 : JP20K01173

この研究課題の成果一覧

論文

  3

書籍等出版物

  4

講演・口頭発表等

  10

学術貢献活動

  1