2018年4月
根治的膀胱全摘術後、回腸導管に発生したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の一例
東海ストーマ・排泄リハビリテーション研究会誌
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- 巻
- 38
- 号
- 1
- 開始ページ
- 48
- 終了ページ
- 51
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 東海ストーマ・排泄リハビリテーション研究会
回腸導管原発と考えられるび漫性大細胞型B細胞リンパ腫の65歳男性の症例を報告した。対象患者の主訴は、回腸導管の隆起物であり、既往歴に高血圧、食道がん、胃がん、膀胱がん、胃潰瘍、心房細動があった。2007年の7月に、膀胱がんに対して根治的膀胱全摘出+回腸導管造設術を施行した。その後再発転移なく経過していたが、2013年11月、回腸導管の12時方向に壊死を伴う潰瘍を自覚し、安城更生病院泌尿器科を受診した。経過観察するも、増大傾向があり、精査となった。腹部所見で、回腸導管に硬い壊死をともなう潰瘍が増大し、ストーマを全周囲に覆っていた。び漫性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と診断した。1ヶ所の節外性部位に腫れがある、全身症状がないなどの点からstage 1Aと診断した。悪性リンパ腫化学療法(R-CHOP療法)を6コース、4ヵ月間施行した。その後寛解が得られ、回腸導管出口表面の造影効果を伴う腫瘤は消失し現在まで3年間、完全寛解維持中となった。
- ID情報
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- ISSN : 1884-3514
- 医中誌Web ID : 2018336591