2001年 - 2003年
大気変動,海水面変動による重力変化の基礎的研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
(1)海底圧力計(OBP)観測
昨年再設置した3点(A点:39゜ 12.718N、143゜ 09.685E、B点:39゜ 12.712N、145゜ 59.793E、N点:41゜ 29.492N、144゜ 38.619E)でのデータを回収した。前年度の解析で問題となったN点での異常に大きな変動の原因を種々検討し、海水導入口でのスケール付着防止策を施した。
A、B点については、できるだけ長い期間のデータを取得するため、データの回収はH16年度になるが、回収後、再設置した。
(2)重力絶対測定
本年度も、絶対重力計FG5による,江刺の超伝導重力計の感度検定とゼロ点の検定を実施した。
(3)OBPデータ、海水面変動(SSH)データの解析
1)SSH変動と圧力変動
陸棚側A点とその外側のB点では、衛星高度計によるSSHデータとOBPデータとに大きな差があることが見出され、大洋には順圧成分が広い周波数領域に渡って存在する可能性が確認された。また、潮汐モデルとの比較では、比較した潮汐モデルの多くが、観測値より約2-3%小さいこと、大気潮汐S2と海洋潮汐とのカップリングが見出された。これらは、衛星重力観測における大きな誤差要因になる可能性がある(Geophysical Research Lettersに投稿、Sato et al.、査読中)。
2)エルニーニョと海水質量変動
地球重力場のJ2項が1997年12月以降、急速に増加していることが知られている。ペルー沖で以前得られたOBPデータの解析を行った。解析結果は、海洋変動が原因の一つになっているいることを示している(Fujimoto et al.,Geophysical Research Letter,2003)。
(4)重力データの解析
江刺の超伝導重力計の検定値の再決定、重力潮汐の解析、粘弾性地球モデルとの比較を行った。観測は明らかに粘弾性地球を支持する(Journal Geodesy、Tamura et al.、査読中)。自由コア章動の解析、重力観測による海洋モデルの検証を行った。この研究から、地球流体核とマントルでのカップリングが非常に弱いことが分かった(Journal Geodynamicsに投稿、Sato et al.、受理)。
昨年再設置した3点(A点:39゜ 12.718N、143゜ 09.685E、B点:39゜ 12.712N、145゜ 59.793E、N点:41゜ 29.492N、144゜ 38.619E)でのデータを回収した。前年度の解析で問題となったN点での異常に大きな変動の原因を種々検討し、海水導入口でのスケール付着防止策を施した。
A、B点については、できるだけ長い期間のデータを取得するため、データの回収はH16年度になるが、回収後、再設置した。
(2)重力絶対測定
本年度も、絶対重力計FG5による,江刺の超伝導重力計の感度検定とゼロ点の検定を実施した。
(3)OBPデータ、海水面変動(SSH)データの解析
1)SSH変動と圧力変動
陸棚側A点とその外側のB点では、衛星高度計によるSSHデータとOBPデータとに大きな差があることが見出され、大洋には順圧成分が広い周波数領域に渡って存在する可能性が確認された。また、潮汐モデルとの比較では、比較した潮汐モデルの多くが、観測値より約2-3%小さいこと、大気潮汐S2と海洋潮汐とのカップリングが見出された。これらは、衛星重力観測における大きな誤差要因になる可能性がある(Geophysical Research Lettersに投稿、Sato et al.、査読中)。
2)エルニーニョと海水質量変動
地球重力場のJ2項が1997年12月以降、急速に増加していることが知られている。ペルー沖で以前得られたOBPデータの解析を行った。解析結果は、海洋変動が原因の一つになっているいることを示している(Fujimoto et al.,Geophysical Research Letter,2003)。
(4)重力データの解析
江刺の超伝導重力計の検定値の再決定、重力潮汐の解析、粘弾性地球モデルとの比較を行った。観測は明らかに粘弾性地球を支持する(Journal Geodesy、Tamura et al.、査読中)。自由コア章動の解析、重力観測による海洋モデルの検証を行った。この研究から、地球流体核とマントルでのカップリングが非常に弱いことが分かった(Journal Geodynamicsに投稿、Sato et al.、受理)。
- ID情報
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- 課題番号 : 13440135
- 体系的課題番号 : JP13440135