2010年4月 - 2013年3月
長時間気球観測データを用いた宇宙線反重陽子・反ヘリウムの精密探索
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究では、BESS-Polar IIの観測データを用いて反重陽子および反ヘリウムの探索を行った。南極から回収した測定器を用いた検証を行うことにより、実験中に生じた様々な問題について知見を得て、新たな較正により測定器性能を向上させることができた。従来に比べ1桁上の感度での探索を行った結果、観測データ中には反重陽子、反ヘリウムは観測されなかった。反ヘリウムに関しては、過去のBESS実験のデータと合わせる事により、BESS以前の結果にくらべ、1000倍の精度での探査結果となり、我々の周りに反物質優勢の世界がないことの最も直接的な証拠をあたえることとなった。
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- 課題番号 : 22540322
- 体系的課題番号 : JP22540322