MISC

2019年9月

ウシ外子宮口粘膜組織におけるIFIT1の妊娠特異的発現

The Journal of Reproduction and Development
  • 浅岡 那月
  • 國井 宏樹
  • 古山 敬祐
  • 窪 友瑛
  • 浜口 悠
  • 小川 英彦
  • 小林 久人
  • 唄 花子
  • 川原 学
  • 木村 康二
  • 高橋 昌志
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65
Suppl.
開始ページ
j129
終了ページ
j129
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.14882/jrds.112.0_P-71
出版者・発行元
(公社)日本繁殖生物学会

<p>【目的】反芻動物特異的な妊娠認識物質であるインターフェロン・タウ(IFNT)は着床前後期には母体子宮内膜においてIFN誘導遺伝子群(ISGs)の発現を誘導する。ISGsは妊娠認識や着床に関与するとともに,早期受胎判定としての利活用も期待されている。我々はこれまでに,ISGsの一種であるISG15, MX1, MX2が外子宮口内腔および腟底部壁の粘膜組織においても妊娠特異的な高発現誘導を示すことを明らかにしたが,子宮外組織における他の妊娠応答遺伝子に関する知見はない。そこで子宮外組織における網羅的な遺伝子発現解析をもとにウシ子宮外組織における妊娠応答遺伝子の探索と妊娠検出を目的とした。【方法】人工授精(AI)実施後,18日後のホルスタイン種乳用牛から採取した外子宮口粘膜(CM)における発現解析をRNA-seqにより行い,候補遺伝子としてinterferon-induced protein with tetratricopeptide repeats 1(IFIT1)を選出した。AI後14,18,24日目に同組織の採取を行い,妊娠の成否はAI後30日目と45日目の妊娠診断で判断した。またIFNT誘導性を検証するために,食肉公社から採取した非妊娠ウシCM組織を採取・細切後,組み換えウシIFNTを添加して24時間培養しIFIT1発現を解析した。【結果】AI後18日目に採取したCMにおいては,IFIT1が非妊娠サンプルと比較して妊娠サンプルで発現量の増加傾向がみられた。さらに14,18,24日目におけるIFIT1の遺伝子発現の経時的変化を調べたところ,IFNT産生ピークである18日目を頂点とした挙動を示した。また,IFIT1のIFNT誘導性については,IFNT添加CMで発現量が増加する傾向があった。これらの結果から妊娠初期のCMにおけるIFIT1発現にはIFNTの関与ならびに早期妊娠応答の新たな指標の可能性が示唆された。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14882/jrds.112.0_P-71
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201902228270804080
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007719334
ID情報
  • DOI : 10.14882/jrds.112.0_P-71
  • ISSN : 0916-8818
  • eISSN : 1348-4400
  • 医中誌Web ID : 2020050878
  • J-Global ID : 201902228270804080
  • CiNii Articles ID : 130007719334

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