2017年3月30日
反宗教運動から宗教復興へ
宗教研究. 別冊
- 巻
- 90
- 号
- 開始ページ
- 128
- 終了ページ
- 129
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)
1930年代の反宗教運動と「宗教復興」現象を、仏教との関係から考察した。仏教教団は、反宗教運動から厳しく攻撃されたにもかかわらず、社会的に孤立する反宗教運動にほとんど黙殺で応じた。やがて「宗教復興」現象が生起すると、仏教教団は新興類似宗教を「邪教」「迷信」だと批判し、自らの正統性を主張した。仏教界のこうした対応は、それまでの国家主義的性格をさらに強め、戦時体制への自己再編を進めることとなった。