2011年2月
マルチ箔放射化法によるITER-TBM模擬体系中の中性子スペクトル測定
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet)
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- 巻
- 1
- 号
- 開始ページ
- 142
- 終了ページ
- 145
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- DOI
- 10.15669/pnst.1.142
国際熱核融合実験炉(ITER)のテストブランケットモジュール(TBM)の核解析は輸送計算コードと核データライブラリーを用いて行われる。解析の妥当性を検証するためにはTBM内の中性子スペクトル測定が必要であり、われわれはその測定法としてマルチ箔放射化法を提案している。今回、マルチ箔放射化法によるTBM模擬体系中の中性子スペクトル測定を原子力機構FNS施設で実施し、その測定手法の妥当性について検討した。放射化反応としておもに$^{90}$Zr(n,2n)$^{89}$Zr, $^{93}$Nb(n,2n)$^{\rm 92m}$Nb, $^{27}$Al(n,$\alpha$)$^{24}$Na, $^{115}$In(n,n')$^{\rm 115m}$In, $^{58}$Ni(n,p)$^{58}$Co, $^{197}$Au(n,$\gamma$)$^{198}$Auを利用した。初期スペクトルは、モンテカルロ計算コードMCNP4Cと核データFENDL-2.1によって求めた中性子スペクトルを用いた。この初期スペクトルと箔放射化測定結果、JENDL-Dosimetry99ファイルから作成したレスポンスを用いて、TBM模擬体系内の中性子スペクトルをアンフォールディング計算コードNEUPACで導出した。マルチ箔放射化法によって求めた模擬体系中の中性子スペクトルはおおむね妥当な結果を示したが、低速中性子スペクトルの評価については、$^{197}$Au(n,$\gamma$)$^{198}$Au以外の実験データの利用が重要であることがわかった。
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- DOI : 10.15669/pnst.1.142
- ISSN : 2185-4823