共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年9月 - 2023年3月

タンパク質N末端コードの系統的解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 学術変革領域研究(A)  学術変革領域研究(A)

課題番号
21H05720
体系的課題番号
JP21H05720
配分額
(総額)
10,400,000円
(直接経費)
8,000,000円
(間接経費)
2,400,000円

本年度はタンパク質N末端コードを解読するための情報学的解析(Aim 1)と実験(Aim 2)の両方を進めた。まず、Aim 1の情報学的解析からタンパク質N末端から2残基目のアミノ酸には特徴的な傾向があることを見出した。例えば、ヒトでは大腸菌と比べてアラニンの出現頻度が高く、リジンはその逆の傾向を示した。興味深いことに、そのアミノ酸頻度の傾向は進化的な相関を示すことがわかった。この知見は、次年度の実験で得られた結果を検証する際や進化相関性を考察するためのキーになる情報となる。また、Aim2のN末端コードに結合する相互作用タンパク質のスクリーニングに関しては、数百種から構成されるペプチドアレイを発注した。発注期間中には、合成ペプチドを磁気ビーズに結合させた系で実験を進めており、種々のN末端由来のペプチドとそこに結合する既知タンパク質を同定することに成功しており、プルーフオブコンセプトは実証できた。また、N末端コードに結合する因子をバリデーションするための系の開発も進めている。具体的には、架橋剤と質量分析を用いて、新生タンパク質と相互作用するタンパク質を同定する技術を開発している。実際に新生鎖と結合するSRPなどの既知因子を捉えることができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PUBLICLY-21H05720
ID情報
  • 課題番号 : 21H05720
  • 体系的課題番号 : JP21H05720