お知らせ

新学術領域研究(研究領域提案型)「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築―多文化をつなぐ顔と身体表現」

公募研究20H04593

「縄文・弥生時代のトランスカルチャー状況(地域間交渉)と「顔・身体」装飾付土器」

 

研究代表者:中村耕作(國學院大學栃木短期大学)

 

研究概要

【研究の経緯】

博士論文では、「縄文人は土器をどう認識していたのか?」を主題に、打ち欠きなどの使い方や、墓や儀礼で使用される土器の種類を分析し、「カテゴリ認識」として概念化した(『縄文土器の儀礼利用と象徴操作』)。

 次に、異形土器・土器の身体性に注目した。定型的な器形を逸脱した「異形土器」が多いのが縄文時代の特徴であり、またその表現方法の1つとしての顔・身体表現をとるものがある。また、縄文土器の儀礼的な出土状況をみると、その顔の部分や、男性器に見立てられた注口部を欠いたものがしばしば見出され、その目で見ると、異形化していない土器も、男女(ないし二項対立的な何か)に見立てられたものの多いことに注目した(『縄文時代異形土器集成図譜1』、「縄文土器と儀礼」など)。

 

【本研究の主要な対象】

 具体的な研究対象は、縄文時代後期後半(BC1500頃)の東北を中心とした東日本。

 ・異系統土器の交流・移動が顕著=部族間交渉の活性化が推察される≒トランスカルチャー状況?

 ・一般の精製土器、そこから派生した様々な異形土器(顔身体表現付土器を含む)の存在

   =モノ認識の多層性を検討可能

 ・縄文社会の階層化をめぐる論争の舞台となっており、モノ⇔社会関係を考察するのに適する。

《実際にやること(予定)》

 ・発掘調査報告書からの関連資料の収集

 ・博物館等での製作技能・破壊痕跡の観察、土器造形の3D化・二次元図面化

  2年間でできることとして、上記対象の研究成果をもとに、他の顔身体付土器盛行期との比較を行う。対象は、縄文時代中期の北東北・南東北・中部(BC3000頃)、弥生時代中期の関東(紀元前後)、土器その他の地域間関係の度合い、社会構造変化の度合いについて比較・モデル化を目指す。いずれは、国外の顔身体付土器との比較共同研究も行いたい。

 

研究成果等

口頭発表

・第6回領域会議分科会1-2顔-モノ「「顔・身体をもったモノ」の意味」2020.6.13 共同座長

第6回領域会議 2020.6.14(動画) ※後半共同研究についての部分は割愛