2017年4月 - 2020年3月
4者複合体の構造解析によるtranssulfursomeのtRNA変換機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
古細菌におけるCys-tRNA(Cys) の生合成は,2 つの酵素,SepRS とSepCysS が,それぞれ触媒する2段階の反応から成り立っている.申請者らは,この反応を推進するためには,第3のタンパク質SepCysE がSepRS とSepCysS をつないで3者複合体(transsulfursome)を形成することが必須であることを明らかにした.本研究では,そのtranssulfursome とtRNA から成る4者複合体の構造解析により,transsulfursomeが2つのリンカーを利用して動的なtRNAをプロセスする分子機構を明らかにする.そのために,H29年度に引き続き,H30年度に下記のように研究を進めた.
H30年度に,transsulfursomeとtRNAの結合実験で確認しながら,各反応段階を反映するtranssulfursomeとtRNAの変異体作製を続き,精製できた第1段階反応状態を反映するtranssulfursome変異体SepRS-SepCysE(H)とtRNA複合体を結晶化し,初期結晶を得た.現在に,その結晶の条件最適化を行っている.また,transsulfursome-tRNA複合体のクライオ電子顕微鏡の測定について,当学科に既存の共用透過型電子顕微鏡(Hitachi社製 H7650)を用いて,硝酸ウランを用いたネガティブ染色法によりtranssulfursome-tRNA複合体の確認を行ったところで,tRNA結合状態のtranssulfursomeが単体より,まっすぐのような形が多かったということが分かった.さらに,放射光施設PFにて,凍結条件のスクリーニングを実施した.その結果,transsulfursome-tRNA複合体が沈殿しやすい,クライオ電子顕微鏡の測定に適切なグリッドの作製が困難であることが分かった.
H30年度に,transsulfursomeとtRNAの結合実験で確認しながら,各反応段階を反映するtranssulfursomeとtRNAの変異体作製を続き,精製できた第1段階反応状態を反映するtranssulfursome変異体SepRS-SepCysE(H)とtRNA複合体を結晶化し,初期結晶を得た.現在に,その結晶の条件最適化を行っている.また,transsulfursome-tRNA複合体のクライオ電子顕微鏡の測定について,当学科に既存の共用透過型電子顕微鏡(Hitachi社製 H7650)を用いて,硝酸ウランを用いたネガティブ染色法によりtranssulfursome-tRNA複合体の確認を行ったところで,tRNA結合状態のtranssulfursomeが単体より,まっすぐのような形が多かったということが分かった.さらに,放射光施設PFにて,凍結条件のスクリーニングを実施した.その結果,transsulfursome-tRNA複合体が沈殿しやすい,クライオ電子顕微鏡の測定に適切なグリッドの作製が困難であることが分かった.
- ID情報
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- 課題番号 : 17H03637
- 体系的課題番号 : JP17H03637