2015年8月
全身性エリテマトーデスに合併した腸管嚢胞様気腫症の1例
中部リウマチ
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- 巻
- 45
- 号
- 1
- 開始ページ
- 28
- 終了ページ
- 29
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 中部リウマチ学会
33歳女性。全身性エリテマトーデス(SLE)と診断後、ステロイド治療を開始するも治療抵抗性であり、アザチオプリン、ミゾリビン(MZR)、タクロリムス(Tac)、メトトレキサート(MTX)などが併用された。だが、便秘の訴えほか、プレドニゾロン(PSL)の20mg/日以下への減量が困難な状態が続いていた。今回、PSL(17.5mg/日)+MTX(10mg/週)+MZR(150mg/日)の服用下で関節痛、発熱、顔面紅斑が出現、加えて抗ds-DNA抗体の上昇がみられた。そこで、PSLを30mg/日に増量し、MZRはTac 3mg/日に変更したが、腹部膨満感を自覚、腹部骨盤CTを行なったところ、腸管気腫症(PCI)と診断され、精査加療目的で著者らの施設へ紹介となった。入院時、検査所見ではリンパ球数の低下、LDLコレステロールの軽度上昇、更に軽度の補体血症が認められ、抗ds-DNA抗体はやや高値であった。対処として連日、高圧酸素療法を行い、低残渣食、ドキシサイクリンの内服、便通コントロールなどの保存療法を行なった結果、症状はX線像上でも改善が確認された。尚、本症例はステロイド治療抵抗性で頻回に再燃を繰り返しており、現時点でも血清学的に疾患活動性が比較的高い状態であり、引き続きPCIについても慎重な経過観察を要するものと考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 0916-6033
- 医中誌Web ID : 2016101453