論文

2007年3月

否定的フィードバックからの気づきによる日本語習得の促進-自然習得から教室学習へ移行した学習者のケーススタディ(修士論文)


記述言語
日本語
掲載種別
学位論文(その他)
出版者・発行元
大阪外国語大学

6年半自然習得してきた1人のバングラデシュ人学習者を対象に行った授業の中で、否定的フィードバック(以下FB)がどのように習得を促進するか、発話の録音を文字化したデータで量的および質的に調査した。その結果、教師からのFBには暗示的FBであるリキャストがもっとも頻繁に使われ、修正を導く割合も高いことがわかった。リキャストが有効であった理由は、授業の目的が正確さを高めること、学習者の動機、そして日本語能力とメタ認知能力の高さが影響したためと考えられる。しかし、もともと知らない項目はリキャストでは修正されず、文法を意識化させる明示的な説明が必要であることもわかった。結論として、否定的FBは学習者の気づきを促し習得に影響を与えることがわかり、教室指導の有効性が示唆された。 全43頁(稿末資料除く)

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