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2017年3月

東北地域太平洋側の畑作ダイズの連作における減収要因並びに牛ふん堆肥連用による増収および土壌理化学性改善に関する土壌タイプ別解析

農研機構研究報告 東北農業研究センター = Bulletin of the NARO, Agricultural Research for Tohoku Region
  • 三浦 憲蔵
  • ,
  • 戸上 和樹
  • ,
  • 吉住 佳与
  • ,
  • 工藤 一晃
  • ,
  • 青木 和彦

119
開始ページ
59
終了ページ
78
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.24514/00000013
出版者・発行元
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

東北地域太平洋側における畑作ダイズの収量の向上および安定性の確保が求められている。そこで、ダイズ連作における減収要因および牛ふん堆肥連用による増収効果を土壌タイプ別に調査し、気象条件を加味して土壌理化学性の観点から検討した。化学肥料単用で5年間連作すると、灰色低地土、黄色土、アロフェン質黒ボク土では「リュウホウ」および「おおすず」の収量は2年目を除き、連作年数に伴って次第に低下した。両品種は2年目で少雨による土壌水分の不足からおそらく根粒活性低下やカリウム吸収抑制によって低収となった。非アロフェン質黒ボク土では「リュウホウ」および「おおすず」の収量は連作年数に伴って低下し、3年目でマグネシウムの相対的な不足によってその他の土壌と比べて低かった。また、灰色低地土の化学性はダイズ生育に好適な水準であったことから、5年間の平均収量が比較的高かった。これと対照的に、黄色土は化学性だけでなく、物理性も不良であったため、気象条件によって収量が変動しやすく、連作に伴って土壌pHと可給態窒素が低下し、減収しやすかった。一方、各土壌タイプで牛ふん堆肥連用による増収、収量の安定化および土壌理化学性改善の効果が示された。牛ふん堆肥連用によって黄色土はその他の土壌と比べて増収しやすかったが、収量の年次変動が大きかった。灰色低地土と黄色土では土壌pHが低下しやすかったが、牛ふん堆肥連用によって低下が抑制された。各土壌タイプで牛ふん堆肥連用によって可給態窒素は高く維持された。また、年次によっては黄色土や非アロフェン質黒ボクで牛ふん堆肥連用によるマグネシウムの相対的な不足が収量に影響した。連作10年目の高温条件下では灰色低地土および黄色土の牛ふん堆肥区で「リュウホウ」と「おおすず」が著しく低収となり、非アロフェン質黒ボク土およびアロフェン質黒ボク土の牛ふん堆肥区で「おおすず」が低収となった。これは根粒窒素固定量が抑制され、地上部窒素集積量が低下したためと推察された。それ以外の年次でのダイズの低収は多雨または少雨による過度の湿潤または乾燥によって概ね説明された。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.24514/00000013
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120006349035
URL
http://id.nii.ac.jp/1578/00000013/

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