KENICHI KUMAGAI

主な臨床専攻分野は、口腔腫瘍・顎口腔再建外科・顎関節疾患・口腔粘膜疾患・口腔ケア。

【口腔腫瘍・顎口腔再建外科】

①  口腔がんにおける軟組織再建 (遊離皮弁再建・有茎皮弁再建)　(Kawaguchi K., Kumagai K. et al; International Journal of Dentistry and Oral Health　2015)

② 口腔腫瘍術後の下顎骨再建：チタンメッシュトレーと自家腸骨/脛骨海綿骨骨髄細片による下顎骨再建 (Yamada H., Nakaoka K.,  Kumagai K., Hamada Y. et al; JOURNAL OF PLASTIC SURGERY AND HAND SURGERY 2014, 日本口腔腫瘍学会誌 2014, JOURNAL OF CRANIOFACIAL SURGERY 2016)

③ 顎堤・咬合再建：自家腸骨海綿骨細片移植による即時顎堤再建後のデンタルインプラント治療 (熊谷ら　日本口腔診断学会雑誌  2015年)

【顎関節疾患】

① 顎関節症の診断・治療/ 理学療法における医療機器開発研究

② 慢性顎関節クローズドロックに対する顎関節上関節腔有視下洗浄療法による診断・治療 (Hamada Y., Kumagai K. et al; Oral surgery, oral medicine, oral pathology, oral radiology, and endodontics 2008, 2010)

③ 難治性変形性顎関節症・顎関節腫瘍に対する病態解明および顎関節開放形成術による治療 (Wake M., Hamada Y, Kumagai K. et al; The British journal of oral & maxillofacial surgery 2013)

④ 変形性顎関節疾患に関連する顎矯正手術の診断・治療

【口腔粘膜疾患】

① 口腔扁平苔癬の病態解明・診断・治療 (Kumagai K. et al; CLINICAL AND EXPERIMENTAL IMMUNOLOGY  2008, Oral surgery, oral medicine, oral pathology, oral radiology, and endodontics 2010)

② 口腔白板症の病態解明・診断・治療 (Kobayashi H., Kumagai K. et aj;International journal of oral science 2013)

③ 蛍光観察装置を用いた口腔粘膜疾患の診断 (Yamamoto N., Kawaguchi K. Kumagai K, et al; International journal of oral science 2017)

 【口腔ケア・周術期等口腔機能管理】

① 周術期等口腔機能管理患者における口腔環境適正化と遠隔臓器における創部感染(SSI)発症抑制機序の解明
② 周術期等口腔機能管理患者における菌叢解析に基づく唾液中のバイオマーカーの探索

主な研究専攻分野は顎口腔疾患における臨床免疫学ならびに腫瘍免疫学的研究。

2006年より（独）国立病院機構 相模原病院 臨床研究センター 診断・治療研究部（鈴木隆二 部長）に国内留学し, 口腔癌, 口腔扁平苔癬, 金属アレルギーなどの研究を手掛けている。

口腔粘膜の免疫システムは主に粘膜免疫によって制御されており、細菌、ウイルス、真菌と多岐にわたる外来性の病原微生物の侵入および定着を自然免疫系の働きによって防御している。口腔内に疾患が発症する過程では、自然免疫系を破綻させてT細胞を主体とした獲得免疫機構が挙動しているとされているが、疾患の排除には至らない場合に発生するとされている。 T細胞は生体内に発生したあらゆる病変に対する生体防御機構の一つとしてT cell receptor (TCR)を介して抗原認識を行い、その病変に関与する抗原に応じたTCRの再構成を伴って免疫応答を行っている。研究手法としてはT細胞受容体(TCR)の見地から様々な疾患の病態に対する生体免疫応答を詳細に解析することで、新規診断・治療法の構築に寄与するTrasnlational Researchを目指している。

金属アレルギーモデルマウス(Kumagai K. et al., Cell Immunol. 2013, Plos One 2013,2014, 2018, Int J Mol Sci. 2016, 2017, 2020, 2022)、薬剤関連顎骨壊死 モデルマウス(Akiya Y., Kumagai K. et al.,Tsurumi University Dental Journal 2020)、変形性顎関節症モデルマウス (Kumagai et al., Biomedical Reports 2015, 日本顎関節学会雑誌 2023)の病態を反映している外挿性の高いモデルマウスを独自に構築し、病態解明に迫っている。

臨床研究としては、臨床検体を用いて、口腔潜在性悪性疾患とされている口腔扁平苔癬(Clin Exp Immunol, 2008, Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod., 2010, International journal of oral science 2013 ) 口腔癌（Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod., 2010)における生体内の免疫応答に関する研究報告を行っている。

近年では、口腔がん臨床検体を用いたTCR解析によって頸部リンパ節転移機構の解明や、免疫チェックポイント阻害剤による免疫療法の予後予測モデルの構築を図っている。その他、口腔細菌叢の見地からも顎口腔疾患の病態との関連性や、周術期口腔機能管理における菌叢動態の解析を進めている。

【口腔がん】
免疫統合オミックス解析を用いた口腔がん免疫療法の予後予測モデルの構築
完全個別化医療に向けた口腔癌のネオアンチゲンの探索および宿主免疫応答の網羅的解析
【金属アレルギー】
経口免疫寛容による金属アレルギーの新規治療戦略に関する基盤的研究
マウスモデルを用いた歯科用重金属における遅延型アレルギー反応の病態解明
【口腔ケア・周術期等 口腔機能管理における菌叢解析】
周術期口腔機能管理患者における菌叢解析に基づく唾液中のバイオマーカーの探索

 Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology, Reviewer
International Journal of Oral & Maxillofacial Surgery, Reviewer
Frontiers in Oncology, Review Editor (Head and Neck Cancer)
International Journal of Molecular Sciences, Guest Editor "Oral Medicine and Immunity 2.0"
International Journal of Molecular Sciences, Guest Editor "Oral Medicine and Immunity"