2022年8月
UO$_{2}$-Zr-ステンレス鋼から合成した模擬燃料デブリの構造、安定性およびアクチノイド核種の溶出に関する研究
Journal of Nuclear Materials
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- 巻
- 567
- 号
- 開始ページ
- 153842\_1
- 終了ページ
- 153842\_15
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1016/j.jnucmat.2022.153842
福島第一原子力発電所事故では、UO$_{2}$やZr,ステンレス鋼(SUS)の高温反応により燃料デブリが形成されたとみられる。この燃料デブリの化学構造や安定性を理解するため、UO$_{2}$-Zr-SUS系模擬デブリ試料の合成と物性評価を行い、より単純な組成の試料と比較した。模擬デブリ試料の合成では、不活性雰囲気(Ar)もしくは酸化雰囲気(Ar + 2\% O$_{2}$)において1600$^{\circ}$Cで1時間から12時間の加熱処理を行った。$^{237}$Npおよび$^{241}$Amをトレーサーとして添加し、浸漬試験ではUに加えてこれらの核種の溶出を測定した。試料の物性評価は、XRD, SEM-EDX,ラマン分光法およびメスバウアー分光法により行った。その結果、模擬デブリの主なU含有相は、加熱処理時の雰囲気に依らず、Zr(IV)およびFe(II)が固溶したUO$_{2}$相であることが分かった。模擬デブリ試料の純水もしくは海水への浸漬試験では、1年以上の浸漬の後も主な固相の結晶構造には変化が観測されず、化学的に安定であることが示された。さらに、U, Np, Amの溶出率はいずれも0.08\%以下と、溶出は極めて限定的であることが明らかとなった。
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- ID情報
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- DOI : 10.1016/j.jnucmat.2022.153842
- ISSN : 0022-3115