論文

2006年

ラリンジアルマスクエアウェイを用いた障害者歯科麻酔49例の検討

日本臨床麻酔学会誌
  • 久慈 昭慶
  • ,
  • 市川 真弓
  • ,
  • 菊池 和子
  • ,
  • 岡本 明子
  • ,
  • 熊谷 美保
  • ,
  • 城 茂治
  • ,
  • 矢部 雅哉

26
2
開始ページ
171
終了ページ
178
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本臨床麻酔学会

  障害者歯科治療のための, プロポフォールを主体とした, らせんワイヤー入りラリンジアルマスクエアウェイ (FLMA) を用いた日帰り麻酔49例を検討した. <br>  麻酔は, 意識下に静脈路を確保できた36例 (73%) では, ミダゾラムによる鎮静下にモニターを装着し, プロポフォールで導入・維持した. 意識下に静脈路を確保できなかった13例 (27%) では, セボフルラン, 亜酸化窒素, 酸素で緩徐導入した後, 静脈路を確保し, ミダゾラムを投与してプロポフォールで麻酔を維持した. プロポフォールの標的血中濃度は, TCIを用いた19例ではFLMA挿入時7.0 (±0.6) μg/mL, 麻酔維持時3.1 (±0.9) μg/mLであった. TCIを用いなかった30例でのプロポフォール投与量は, FLMA挿入時2.3 (±1.3) mg/kg, 麻酔維持時は8.6 (±1.8) mg/kg/hであった. FLMAによる気道確保が容易であったのは41例 (84%) で, ほかの8例 (16%) では頭部後屈や下顎挙上, FLMAの位置調整などを要した. プロポフォールの投与時間は64 (±21) 分, プロポフォール投与中止から帰宅許可までの時間は69 (±15) 分であった. 帰宅後は悪心・嘔吐が1例にみられたが, そのほかに問題はなかった.

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http://ci.nii.ac.jp/naid/130004449559
ID情報
  • ISSN : 0285-4945
  • CiNii Articles ID : 130004449559
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000257832003

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