基本情報

所属
福島県立医科大学 特任教授
学位
博士(医学)(京都大学)
学士(医学)(東京大学)

ORCID ID
 https://orcid.org/0000-0003-4127-7500
J-GLOBAL ID
201501006790538696
researchmap会員ID
B000245930

外部リンク

日本内科学会 総合内科専門医、日本腎臓学会 腎臓専門医、日本透析医学会 透析専門医、American College of Physicians上席会員(FACP)、日本臨床疫学会 上席専門家。

2004年 東京大学卒業。三井記念病院で内科および腎臓透析診療に従事。2010年4月 京都大学大学院医学研究科の医学博士課程へ進学(指導教官 福原俊一先生)、2014年3月 博士(医学)を取得。
2014年4月 福島県立医科大学臨床研究イノベーションセンター講師に着任。2015年4月に同大附属病院 臨床研究教育推進部 副部長 兼 講師へ異動。2016年4月から同部 部長 兼 准教授。2019年4月から大学院医学研究科 臨床疫学分野の特任教授として主指導教員を務める。2024年4月に昭和大学客員教授を拝命。

社会活動は、日本リウマチ学会臨床研究推進委員会委員、日本透析医学会 統計調査委員会 統計解析小委員会 委員など。また、公益財団法人 日本腎臓財団 Japan Dialysis Outcomes and Practice Patterns Study (J-DOPPS) 第7期調査 生物統計支援グループにも参加。

臨床研究の教育活動では、遠隔学習システムを活用して、臨床疫学研究のアイデア着想・デザインに関する講義、臨床統計のハンズオン実習等を、大学院生・医療者に向けてブレンド学習形式で提供している。受講生からは、Br J Surg (2018)Surg Endosc (2018)Eur Spine J (2021)Clin Nutr (2022)Int J Infect Dis (2023)Emerg Infect Dis (2023)Clin J Am Soc Nephrol (2024)などの雑誌へ臨床研究論文が掲載される成果が生まれている。また、臨床研究の勉強会(JCR臨床研究トレーニング合宿、臨床研究てらこ屋、會津藩校日新館「臨床研究デザイン塾」、など)に講師やファシリテーターとして積極的に関与している。

研究活動では、大規模データ等を用いた臨床研究の解析や論文化に取り組み、腎透析領域を中心とした実臨床への還元をめざしてきた。倦怠感の原因と生命予後(Am J Kidney Dis 2019)、バスキュラーアクセスのアウトカム(Am J Nephrol 2017)、透析間の体重増加と生命予後(J Ren Nutr 2017)、ミネラル代謝マーカーの測定頻度と診療ガイドライン達成度(Nephrol Dial Transplant 2017)、治療薬シナカルセトの有効性(Sci Rep 2016)、健康情報を理解する力と信頼度が服薬アドヒアランスに及ぼす影響(Clin J Am Soc Nephrol 2024)、尿中バイオマーカーC-megalinから糖尿病性腎症の発生を予測する診断研究(Acta Diabetol 2023J Nephrol 2022, Diabetes Res Clin Pract 2022)、ネフローゼ症候群に対するRAS阻害薬による完全寛解の有効性(Clin Exp Nephrol 2023)、2型糖尿病の身体活動レベルが腎機能低下に与える影響(J Neprhol 2023)、血液透析療法中の血清マグネシウム異常と心房細動(Cardiorenal Med 2024)、心房細動と虚血性脳卒中の発生(Sci Rep 2024)、人を中心に据えた医療の質の度合いとアドバンスケアプランニングの関係性(BMJ Support Palliat Care 2024)、長期透析とフレイル・寝たきりの関係性(SSRN 2023; Am J Kidney Dis 2024 in press)、骨粗鬆症治療薬のビスフォスフォネートとロモソズマブが心血管病の発生に及ぼす影響についての薬剤疫学研究(medRxiv 2024)などの成果を発表した。

また、福島のパブリックヘルス研究にも積極的に携わり、新型コロナウイルス感染症の重症化予測(BMC Pulmonary Medicine 2023)、東日本大震災と出生率との関係性(JAMA Netw Open 2019)、車の前面形状と交通外傷時の重症度の関係性(PLoS ONE 2019)、社会的孤立・孤独感とオーラルフレイルの関係性(Innov Aging 2023)、加齢マーカーAGEsと難聴の関係性(JAMDA 2018)、男性ホルモン欠乏と腎機能低下の関係性(JAMDA 2016)、過活動膀胱の重症度と転倒の関係性(BMJ Open 2013)、睡眠の質と便秘の発生の関係性(Cureus 2023)などを出版した。

公的研究費の助成を受けて取り組んだ研究課題として、次のものがある:

日本学術振興会 基盤研究(C)(令和3-5年度)「腎代替療法選択におけるSDMの質評価法の確立とその決定因子の臨床疫学的検討」では、研究分担者として、保存期腎不全の腎代替療法選択における協働意思決定(shared decision making)について、研究を遂行中である。この課題を解決するため、現在、腎臓病外来を持つ約50施設の医療機関の先生方のご協力を頂き、多施設共同研究を推進している。この研究の進行現況を、学会のシンポジウムで共有した(第68回日本透析医学会学術集会・総会 2023)。

日本学術振興会 基盤研究(B)(令和1-3年度)「IT社会の医療情報が医療トラストに与えるメカニズムの解明:若年膠原病を対象として」では、研究代表者として、膠原病患者での医療トラストに関する研究を遂行中である。主治医への信頼尺度日本語版を開発(trust in physician尺度)し、スタンフォード大学医学部のThom教授との共同研究により、現在の主治医に対する信頼感が、過去の誤診体験によって低下することを明らかにした(J Gen Intern Med 2022)。この研究成果は国際的な注目を集め、後に海外の患者安全学会で紹介された(デンマーク「Fagligt Nyt om patientsikkerhed」)。加えて、米国Agency for Healthcare Research and Qualityの患者安全に関するレポートでも引用された(AHRQ「Patient Experience as a Source for Understanding the Origins, Impact, and Remediation of Diagnostic Errors」)。また、医師全般への信頼度を測定する尺度の日本語版を開発した(BMC Health Serv Res 2021)。これらの成果をふまえ、研究分担者の矢嶋・下島・佐田・吉見らととも若年膠原病のIT利用時間が医師への信頼にどのように影響するかを調べたところ、IT利用時間が長いほど医師全般に対する信頼度が低くなる関係が認められたが、主治医への信頼度の低下にはつながらないことが示された(J Rheumatol 2023)。この論文は、リウマチ診療に役立つ論文として編集長によるEditor's Picksに選ばれた。加えて、若年膠原病の服薬アドヒアランスを高める要因について、ホープの高さや主治医に対する信頼の高さが重要であることを突き止めた(Rheumatology (Oxford) 2023)。この成果は、イギリスの医師向けポータルサイト「Doctors.net.uk」のJournal Watchコーナーに取り上げられた

日本学術振興会 若手研究(平成30-令和2年度)「慢性疾患での受容段階スケールの開発と実用化:受容-ホープ-セルフケアの機序解明」では、研究代表者として、受容・ホープ・アドヒアランスの関係性についての研究を行った。腎透析患者では受容が高いほどうつ症状が発生しにくいことを示した(Kidney Med 2020)。また、食事・水分制限に対する苦痛が、高いホープによって長期的にも和らげられることを示す実証的なデータを提供した(medRxiv 2023)。

日本学術振興会 基盤研究(B)(平成28-令和1年度)「慢性疾患におけるホープの臨床疫学的縦断研究と在宅医療への応用」では、研究分担者として、「健康関連ホープ尺度」の臨床応用を行った。腎透析患者コホートで、ホープが高いほど食事・水分制限に対する負担が軽く、身体的なアドヒアランス指標が良好であることを明らかにした(BMC Nephrol 2020)。次いで、ホープが高いほどサルコペニア予備軍になるリスクを低減することも示した(J Nutr Health Aging 2021)。後者は、ヨーロッパ臨床栄養代謝学会とヨーロッパ腎臓学会のグループによってまとめられた、慢性腎臓病を持つ高齢者むけのタンパク質・エネルギー摂取量の指針となる論文に引用された(A critical review endorsed by ERN-ERA and ESPEN)。これらの研究活動をふまえ、人工透析医療の従事者向けの雑誌「臨牀透析」2023年9月号の特集「透析患者の希望(ホープ)を照らす」を共編著者として編集し、分担執筆も行った。在宅医療領域への拡張を目的に、在宅患者の「希望」を探り(大塚・栗田ら、教育研究 2019)、在宅医療関連のQOLや生活機能の評価や(Geriatr Gerontol Int 2021)、アドバンスケアプランニングの実態を調べながら(Fam Pract 2023)、ホープに影響を与える期待余命(PLOS ONE 2023)や診療プロセスについての調査(medRxiv 2023)を行っている。

日本学術振興会 若手研究(B)(平成27-29年度)「臨床疫学的手法を用いた地域行政向けフレイル・サルコペニア発症予測支援ツールの開発」では、研究代表者として、フレイルおよびサルコペニアの研究を行った。サルコペニアのスクリーニング手法の開発とその診断性能を評価した研究(SARC-F+EBM診断法 J Nutr Health Aging 2019)、簡便な臨床情報からサルコペニアの保有確率を予測する診断サポートツールの研究を出版した(U-TEST診断法 Br J Nutr 2021)。研究成果が後に、地域行政の活動に取り入れられた(茨城県土浦市「生活不活発病予防のポイント」)。

日本学術振興会 基盤研究(C)(平成25-29年度)「慢性疾患に有用なホープレスネス尺度の開発と応用」では、研究分担者として、慢性疾患の患者を対象とした「健康関連ホープ尺度 health-related hope」の開発を、福原教授(京都大学)、脇田教授(関西大学)、柴垣教授(聖マリアンナ医科大学)とともに行った。慢性疾患患者における希望に関する分析の論文(脇田・栗田ら、関西大学心理学研究 2016)、健康関連ホープ尺度の計量心理学的な評価を示した論文が出版された(Ann Clin Epidemiol 2019)。


学歴

  4

主要な受賞

  6

主要な共同研究・競争的資金等の研究課題

  17

主要な論文

  148