共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

認知機能低下の早期バイオマーカー探索:長期縦断研究の検体を用いた細胞外小胞の解析

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K11664
体系的課題番号
JP20K11664
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

認知機能の低下は超高齢社会の我が国では重要な問題の一つである。認知機能低下の早期のバイオマーカー開発には様々な取り組みが行われているが、実用化には至ってはいない。その原因として、横断研究における個人差が挙げられる。そこで、本研究では同一人物を長期追跡した縦断研究の検体を用い、個人差を抑えた探索研究を行う。具体的には、細胞から体液中に放出され、由来細胞の成分を内包する細胞外小胞を血漿から単離した後にプロテオーム解析を行い、従来の血漿全体の解析では見えなかった新規バイオマーカーの発見を目指す。
本年度は以下のことを行った。
細胞外小胞の精製の検討:前年度までに検討を行ってきた、ホスファチジルセリン(PS)アフィニティ精製法により血漿から高純度の細胞外小胞が回収可能と考えていたが、その後の検討により限られた性質をもつ細胞外小胞のみを回収しているのではないかという懸念が生じた。そのため、PSアフィニティ法以外の別のアフィニティ精製法やサイズ排除クロマトグラフィー法なども含めて細胞外小胞を精製し、サンドイッチELISAやプロテオーム解析での細胞外小胞マーカータンパク質の検出程度の比較を行い、最もよい条件の精製方法を検討した。今後は現状での最適な精製方法を選定し、個々の検体からの細胞外小胞の精製およびプロテオーム解析を進めていく予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K11664
ID情報
  • 課題番号 : 20K11664
  • 体系的課題番号 : JP20K11664