基本情報

所属
京都府立医科大学 大学院医学研究科 視覚機能再生外科学
バプテスト眼科長岡京クリニック 院長
学位
博士(医学)(京都府立医科大学)

J-GLOBAL ID
200901033784675312
researchmap会員ID
1000190481

緑内障の治療には点眼・内服を基本とした内科的療法とレーザーや手術を基本とした外科的療法がある.われわれは現在の緑内障治療における問題点を把握するため,過去20年にわたってコンピュータによる大規模な患者データ管理を行うとともに,OCT(トプコン社,ニデック社),Pentacam,前眼部OCT,UBM,IOLmaster,OCTAなどの種々の非侵襲的検査法を駆使し,定期的に視神経乳頭・網膜神経線維層解析,前眼部隅角形状解析,視野解析などの臨床データの蓄積を行い,長期にわたる緑内障の経時的変化の追跡ならびに各種抗緑内障薬の客観的総合的な治療効果判定を行っている.
外科的療法の分野では,現在の主流となっているマイトマイシンC併用線維柱帯切除術のみならずチューブシャント手術、低侵襲緑内障手術(MIGS)などを積極的に行っている。MIGSでは房水流出の首座である隅角を対象とした手術が主流であり、我々の開発した手術用隅角鏡(Mori upright surgical gonio lens, Ocular Instruments Inc.)はMIGSのにおいても非常に有用である。また当科においては角膜移植,特に難治性眼表面疾患に対する眼表面再建術が盛んに行われており,これらの症例に緑内障が合併すると難治となりやすいことが明らかとなった.中でも特に難治である眼表面再建術後の緑内障に対しては,羊膜移植併用線維柱帯切除術を開発し,その臨床経過を検討している.
緑内障は単一遺伝子によるとは限らない多因子疾患である.これまでの候補遺伝子アプローチで発見された緑内障発症原因遺伝子は必ずしも大多数の緑内障の原因遺伝子とは言い難い.すなわち原因遺伝子検索のためには,厳密な疾患背景を持つ臨床サンプルに対して行う全ゲノムアプローチが必要である.われわれはゲノム情報を絡めた緑内障の発症・予後予測診断技術の開発を目的として,京都府立医科大学ゲノム医科学教室と共同で広義原発開放緑内障と健常者を含めた約800例の血液検体について,50万の一塩基多型(SNP)の全ゲノムSNP解析による緑内障関連候補SNPの選別を完了し,特許出願した.また落屑緑内障に関連するLOXL1遺伝子(Science 2007)についてもリシークエンスを行い,報告されたアイスランド人集団と日本人集団でアレル頻度に差があることを見出し,日本人固有のSNP解析が重要であることを確認した.これらの全ゲノムSNP解析によるデータを基に広義原発開放隅角緑内障診断チップを作製し,緑内障診断アルゴリズムの開発からゲノムによる緑内障スクリーニングを目指している.

研究キーワード

  4

主要な委員歴

  5

論文

  159

MISC

  327

書籍等出版物

  1

所属学協会

  8

共同研究・競争的資金等の研究課題

  26

産業財産権

  7