MISC

1999年3月

運転員のメンタルモデル獲得システムの開発(2) - 正常時/異常時結合手法の研究 -

JNC TY9400 99-006
  • 来村 徳信*
  • ,
  • 吉川 信治
  • ,
  • 池田 満*
  • ,
  • 溝口 理一郎*

開始ページ
48
終了ページ
記述言語
日本語
掲載種別
機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等

本報告書は、原子力プラントで生じる不具合についての知識を計算機上に記述する手法の開発について述べる。原子力プラントの安全性、信頼性を維持・向上するためには、運転員や保守員が広範な事象に対して対処能力を有することが望ましいが、その事象全てを教育訓練過程で経験させることは不可能である。しかし、プラントで起こりうることを理解するための、設計仕様や一般的な物理法則に対する知識形成を支援できれば、初めて遭遇する事象に対しても、それらの知識を組み合わせて、原因の同定や適切な対応操作を判断できる能力が高まると考えられる。原子力プラントで発生すると考えられる異常の多くは、補助的な系にその影響が限られるような、制御室からは観測されないような小さな不具合が発端となり、それが進展して主要系統のプロセスパラメータの変位に至ると考えられる。補助的な系での小さな不具合においては、潤滑油ラインの閉塞が摩擦増大による軸受けの過熱、変質に至る、というような局所的で不可逆な過程を経るものが多い。一方、主要系統での影響の伝播は、たとえば摩擦増大がポンプの回転数減少、冷却材循環流量減少、更には原子炉出口温度上昇に至るように大局的で可逆な経緯を示すものが多い。本報告書は、局所的で不可逆な過程を対象として、運転員や保守員の理解を支援するための知識を記述するための手法開発について述べる。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?4036454

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