共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

アジアの女性美術家のライフコースに見る芸術実践について

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K12475
体系的課題番号
JP20K12475
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

本研究の概要は、美術館の展覧会や国際現代美術展などで女性美術家が選ばれることが少なく、注目されにくい現況に対して、アジア各地で40代以降も継続して活動する女性美術家の存在を本研究を通じて調査研究し、広く紹介することである。
しかしながら令和3年度もCOVID-19の蔓延が引き続き、所属する京都芸術大学では海外はもちろん、国内の出張も禁止という措置が継続された。当初予定していた欧州と香港での調査も断念せざるを得ず、沖縄での調査と研究会を開催することもできなかった。国内調査も関東圏を除いては実施できず、金沢での重要なフェミニズムをテーマにした企画展覧会や、福岡で開催されたキャリアの長い女性アーティストの個展も、科研費での調査を実施できなかった。
報告者は昨年に引き続き、主にメールによる連絡を通じて海外在住者を含む女性アーティストにコンタクトを取り、作品データや作家のステートメントを送ってもらうこととし、その成果を科研費基盤研究(C)「東アジアの女性アーティストに見る地域と歴史の境界をめぐる研究」(2017-20年度)によって構築したウェブサイト「アジアの女性アーティスト:ジェンダー、歴史、境界」のデータベースに登録・公開する作業を継続して行った。登録者数は、2022年3月現在87件である。この調査と登録は本科研も引継ぎ、終了年度までに地域や年齢層も幅広く調査し、アジア女性アーティストの基礎的なデータベースとして一層充実させ、公開を続ける予定である。しかし今年度は11件の新規登録にとどまり停滞している感は否めない。次年度は別のかたち(インタビューなど)でのアーティスト調査の充実も考えている。
調査出張を中止せざるを得ない中、関東圏での女性アーティストの個展やグループ展には可能な限り足を運び、可能な場合はアーティスト本人からも話を聞き、その成果を印刷物やウェブサイトに公表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K12475
ID情報
  • 課題番号 : 20K12475
  • 体系的課題番号 : JP20K12475