共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

グローバル化時代の看護人材確保ー国際移動した日本人看護師の発掘と再獲得

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K10620
体系的課題番号
JP20K10620
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

2020年度に実施した資料収集および文献検討をもとに、オーストラリアで働く日本人看護師のビザおよび看護師登録について整理し、学会発表および雑誌論文として発表した。
先進国の看護師が国際移動する場合、より良い生活環境、キャリアを求めていることがわかっている。しかしながら日本人看護師の場合は、英語力を高めること、休暇を取ることを目的としてオーストラリアに入国している。こうした日本人看護師が初入国時に最も利用する2種類のビザが、学生ビザまたはワーキングホリデービザである。
学生ビザには就労時間の制限があり、就学に伴う学費、滞在費、生活費の準備が必要となる。日本で看護師免許を取得し、ある程度の看護師経験を積んだ場合には経済的ゆとりが出やすく、十分な資金を準備して渡航することも不可能ではない。しかしながら、結婚、出産、育児というライフステージの変化が起きやすい時期にも該当する。
日本とオーストラリア間のワーキングホリデービザ(サブクラス417ビザ)は、18歳から30歳までの若者を対象に、休暇および旅行費や滞在資金を補うための付随的な就労を認めるビザである。学生ビザと異なりフルタイムで働くことができるが、就労期間は6ヶ月間であるなどのルールがある。31歳の誕生日を迎えるまでにビザ申請を行わなければならず、臨床経験を多く積んだ30代の日本人看護師には利用しにくい側面もある。
日本人看護師がオーストラリア看護師登録を目指す場合、20代から30代であることが多い。海外へ挑戦したいと考えていた人が本格的に挑戦できるようになる年代である一方、家族が増えるなど人生の転換期でもあり、個人の渡航目的とビザの制約とを比較し選択することが求められる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K10620
ID情報
  • 課題番号 : 20K10620
  • 体系的課題番号 : JP20K10620