2015年2月
韓国のひとり親家庭で育った子どものライフストーリー―子どもの認識と生活設計―
研究集録、岡山大学大学院教育学研究科
- 巻
- 号
- 158
- 開始ページ
- 157
- 終了ページ
- 167
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 岡山大学大学院教育学研究科
本研究では,ひとり親家族の子どもは,その家族の子どもである自分をどのように認識しているのか,ひとり親家族の生活史は生活設計にどのように影響するのか,以上はひとり親家族になった背景によって異なるのかを分析することを目的とし,ひとり親家族の子どもを対象にライフストーリー・インタビューを行った。分析の結果,ひとり親家族の子どもは,「引け目」「劣等感」「人とは違う」と言葉で自分を表現し,否定的に認識する傾向がみられ,ひとり親家族になった背景による差がみられた。子どもの認識は,生活史を開示することにも影響を与えており,死別によるひとり親家族の子どもは「隠す努力」を,離婚によるひとり親家族の子どもは「淡々と開示」するといった形で現れていた。子どもの生活史は,結婚や親との生活を含む生活設計にある程度影響を与えていたが,背景による差はみられなかった。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1883-2423
- CiNii Articles ID : 120005553930
- CiNii Books ID : AA12338258