2010年3月
日本占領期における視聴覚教育と学校図書館の関わり
生涯学習基盤経営研究
- 巻
- 号
- 34
- 開始ページ
- 27
- 終了ページ
- 40
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(大学,研究機関等紀要)
本研究では日本占領期の教育改革における,視聴覚教育と学校図書館の関わりについて検討した。占領期の教育改革では,占領軍によって多様な資料を用いた教育や,図書以外の視聴覚資料を備える教材センターとしての学校図書館の設置が提示された。これに応じ,視聴覚教育,学校図書館の双方で制度構築が進み,視聴覚教育と学校図書館が連携しうる状況が整えられていった。こうした連携が重要であることは,運動団体の議論や,実践報告においても示されていた。よって占領期においては,占領軍の示したモデルに応じ,視聴覚教育と学校図書館の連携が行われようとしていたことがわかった。しかし,占領政策が終結したこと,学校図書館法による国庫補助が視聴覚教材まで及ばなかったこと,文部省内での視聴覚教育課の位置づけが曖昧だったこと,以上3 つの阻害要因により両者の連携が広まることはなかった。
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- ISSN : 1342-193X