共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2023年3月

教育改革をめぐる社会的合意形成のメディア社会学:NHK『中学生日記』に着目して

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
21J14541
体系的課題番号
JP21J14541
配分額
(総額)
2,100,000円
(直接経費)
2,100,000円
(間接経費)
0円

次の4つの課題を中心に、学会発表ないし論文執筆を行った。
①NHK『中学生日記』の内容およびその変容に関する考察:同番組の全体像を同時代の教育言説と比較しつつ論じた修士論文に当たる内容は、『マス・コミュニケーション研究』第98号に投稿する際にもらった査読意見をもとに修正を行い、同誌の第99号に再投稿し、採録が決定した。
②NHK『中学生日記』と地域社会との関係の調査:同番組のディレクターやプロデューサー6人、昔の出演者かつNHK名古屋児童劇団卒業生の3人に対して、インタビュー調査を実施した。調査の結果は、11月に日本マス・コミュニケーション学会で報告し、『京都大学大学院教育学研究科紀要』第68号に投稿、査読修正を経て採録が決定した。また、放送児童劇団の歴史を素人演劇・児童演劇の系譜から、また場所感の変容と維持の視点から整理した成果は、日本コミュニケーション学会の年次大会やIAMCR Conference 2022で発表することが決定した。
③1979年に国際児童年の記念行事の一つとして、青少年育成国民会議によって開催された「少年の主張」全国大会に関する考察:全国大会の報告書を取集し、メディア・イベントや、ゲートキーピングの視点を用いて、同イベントの歴史を整理した。その成果は、9月に日本教育社会学大会で報告した。
④博士論文の理論的枠組みを探る作業:<意味>の社会学、例えば、ドラマツルギー、知識社会学と構築主義の古典を読みつつ、「リアルな中学生の日常」を翻訳する『中学生日記』という番組の特徴の理論化に取り組んでいる。成果に関しては、「演出された真正性」の視点から「リアル」を構築する『中学生日記』の形式を解明し、「テレビの/に映った「裏領域」をめぐって:NHK『中学生日記』のメディア論」として『日本コミュニケーション研究』に投稿して、現在は査読中である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21J14541
ID情報
  • 課題番号 : 21J14541
  • 体系的課題番号 : JP21J14541

この研究課題の成果一覧

論文

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