2017年3月
夢梅本『倭玉篇』全文テキストデータベースの構築
言語資源活用ワークショップ発表論文集
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- 巻
- 1
- 号
- 開始ページ
- 49
- 終了ページ
- 56
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(研究会,シンポジウム資料等)
- DOI
- 10.15084/00001457
本発表は,夢梅本『倭玉篇』の全文テキストデータベースの構築と,その利用について述べるものである。『倭玉篇』は中世に生まれ近世まで広く用いられた漢和字書である。多種の写刊本が現存し,それらについて研究が行われてきたが,その多くは部首配列や特定の部を対象にした部分的なものであった。そこで『倭玉篇』の,特に和訓に関する全体的な研究を目的として,慶長10 年(1605)刊行の夢梅本『倭玉篇』の全文テキストデータベースを構築した。この字書は『大広益会玉篇』を中心とした中国辞書を編纂基盤としており,すでに構築されているデータを用いて効率的に入力作業を進めることができる。構築したデータベースは約22,000 字を収録する掲出字テーブルと,約24,000 の和訓を収録する和訓テーブルからなり,中世末期の字訓対応の資料としても価値がある。また,このデータは「平安時代漢字字書総合データベース」の和訓データの整備にも使用される予定である。
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- DOI : 10.15084/00001457