共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

お口ぽかん(口唇閉鎖力の低下)が幼児の成長発達に与える影響

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K10845
体系的課題番号
JP21K10845
配分額
(総額)
3,510,000円
(直接経費)
2,700,000円
(間接経費)
810,000円

近年、口腔機能の発達に問題がある(口腔機能発達不全)子どもが増加傾向にある。本研究の対象であるお口ぽかん(口唇閉鎖不全)は、この口腔機能発達不全症の症状のひとつである。しかし、お口ぽかんを病的な症状と認識する保護者は少なく、また、お口ぽかんが、成長発達に与える影響については未だ明らかにされていない。そこで、本研究では、幼児の口唇閉鎖力と生活習慣を調査することにより、お口ぽかんが成長発達に与える影響について明らかにすることを目的とした。これにより、お口ぽかんを含む口腔機能発達不全に対する早期からの介入と支援が可能となり、口腔機能及び心身の健全な成長発達に対する育児支援が期待される。
令和3年度前半はコロナ禍により調査の実施が困難であったが、後半より感染予防対策を徹底したうえで、4歳児31名、5歳児30名の計61名に対しお口ぽかん調査を実施した。調査内容として、対象者に対しては歯科健診と口唇閉鎖力等の口腔機能測定、および鼻閉塞検査を実施し、対象者の保護者に対しては子どもの生活習慣に関するアンケートを実施した。
調査の結果より、お口ぽかんの発現率は45.9%(4歳児45.1%、5歳児46.7%)であった。対して、子どもがお口ぽかんであると認識していた保護者は14.8%(4歳児12.9%、5歳児16.7%)であり、お口ぽかんを病的な症状と認識する保護者が少ないことが新たになった。また、お口ぽかんと幼児の発達に影響を及ぼす栄養状態との関連について検討したところ、お口ぽかんと痩せ(低栄養状態)に関連性があることが示唆された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K10845
ID情報
  • 課題番号 : 21K10845
  • 体系的課題番号 : JP21K10845