1995年 - 1995年
間質性肺炎と合併肺癌の遺伝子変化に関する研究(遺伝子発現を中心に)
日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究(A) 奨励研究(A)
今年度、当院内科第二講座に入院されたIIP患者のうち、肺癌合併症例が約3例経験されたが、いずれも手術適応がなく、TBLB時にも微小な組織片のみしか採取できず、病理に提出するため、それらのRNAを抽出することはできなかった。しかし、コントロールするため、患者本人の承諾のもと、1例の原発性肺癌の手術組織において腫瘍部分、及び周囲の非腫瘍部分を採取し、組織を液体窒素中にて粉砕し、RNA直接精製キットを用いて、totalRNAの抽出、引き続きoligo dTビーズを用いてmRNAを抽出した。totalRNAについては、0.8%のアガロースゲルにて電気泳動後、ナイロンメンブレンにtransferを行った。これらのメンブレンは、将来的にAP-PCRにて得られたフラグメントの解析に(発現量の変化の検討など。)使用していく予定である。PCRのプライマーは今回4種類作製し、それらを用いて、肺癌症例にて、正常組織と癌組織でAP-PCRをおこなった。しかしバンドはかなり多く認められ、とくに両者で有意な差を認めたバンドは指摘できず、特定のバンドのクローニングは行わなかった。今後、プライマーの検討、およびPCRの条件の検討が必要であると思われた。現在、約120種類のプライマーのペアにて、差異を認めたバンドにつき、2回のPCRを重ね、クローニングを行うdifferential display法が主流となっており,これらにつき検討を行っている。
- ID情報
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- 課題番号 : 07770437
- 体系的課題番号 : JP07770437