共同研究・競争的資金等の研究課題

2011年4月 - 2014年3月

多発性骨髄腫治療用sgRNA薬の開発

日本学術振興会  平成23年度 特別研究員奨励費(特別研究員DC-1)  特別研究員奨励費

課題番号
11J08925
体系的課題番号
JP11J08925
担当区分
研究代表者
資金種別
その他

私の研究の目的はTRUE gene silencing法を基盤とした多発生骨髄腫治療用small guide (sg) RNA薬を開発することに繋がる研究成果を残す事である。そのために私は、TRUE gene silencing法の原理に基づき、骨髄腫細胞の増殖に重要な役割を担っていると考えられるmRNAを標的にしたsgRNAライブラリーを作成し、多発性骨髄腫治療用sgRNA薬の候補を発見する事を試みた。私は、3年間に以下のような5種類の実験を計画し、研究を行った。実験に使用するsgRNAは2'-O-methyl RNAとして化学合成し、細胞は3種類のヒト骨髄腫細胞株(RPMI-8226、KMM-1、Oda)と、対照細胞としてのヒト白血病細胞株(HL60)および繊維芽細胞株(HEK293)を使用した。これらのsgRNAライブラリーを用いて、(1)MTT試験および(2)qRT-PCR解析(3)フローサイトメトリー解析、(4)DNAマイクロアレイ分析及び(5)マウスゼノグラフトモデル実験を行った。
最終年度では、56種類からなるsgRNAライブラリーを用いて、(1)~(5)の項目についての実験を行った。その結果、5種類のsgRNAは少なくとも1種類の血液がん細胞の増殖を約80%抑制することが示された。またこれらの中の4種類についてはマウスゼノグラフトモデル実験を行った。その結果、これら4種類のsgRNAのcocktailに関しては、KMM-1細胞をヌードマウスの皮下に移植したゼノグラフトモデルにおいても、腫瘍増殖抑制効果が観察された。また別の4種類のsgRNAに関しては標的mRNA量を有意に減少させることが示された。そして、1種類のsgRNAについてはAgilent Array発現解析によって、特異的に減少している、いくつかのmRNAを発見する事ができた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11J08925
ID情報
  • 課題番号 : 11J08925
  • 体系的課題番号 : JP11J08925