2019年3月
脳血管性認知症発症における亜鉛と銅のクロストーク
亜鉛栄養治療
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- 巻
- 9
- 号
- 2
- 開始ページ
- 56
- 終了ページ
- 65
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本亜鉛栄養治療研究会
必須金属である亜鉛(Zn)は、脳内では多くはシナプス小胞内に含まれ、神経細胞の興奮と共にシナプス間隙に放出される。シナプスのZnは脳神経系の機能発現、記憶学習にとっても重要な働きを持つ一方で、脳虚血時に放出される過剰なZnは神経細胞死を引き起こし、脳血管性認知症の発症に重要な役割を果たす。筆者らは、Zn神経細胞死のメカニズムを検討する過程で、低濃度の銅(Cu)がZn神経細胞死を顕著に増強することを見出した。さらにそのメカニズムを検討した結果、CuとZnは小胞体ストレス、フリーラジカル産生、JNK経路などのアポトーシス関連経路において相互作用を行っていることが明らかになった。これらの結果を基に、シナプスにおけるZnとCuの相互作用が神経疾患の発症に及ぼす影響について概説する。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 2187-574X
- eISSN : 2187-9133
- 医中誌Web ID : 2020051434