2020年9月 - 2022年3月
米国市民の国際貿易協定に対する反発―一般的信頼による貿易選好の形成―
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
本研究の目的は、近年の米国市民の一部が、なぜ経済的利得に反して国際貿易協定に批判的になっているのか明らかにすることであった。そのために、下記の二つの要因が組み合わさって国際貿易協定への反発が高まっている、という仮説をたてて検証を行った。第一の要因は、サービス産業への移行に伴い貿易から被る経済的利害の可視性が低下して、一般的信頼(見知らぬ他者に対する信頼)が米国市民の貿易選好に強く影響するようになっていることである。第二の要因は、格差拡大の結果として米国市民の一般的信頼が長期的に低下していることである。検証の結果、格差拡大が一般的信頼低下の主因であるという部分を除き、上記の仮説は支持された。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K22072
- 体系的課題番号 : JP20K22072
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
International Studies Quarterly, forthcoming 2024年 査読有り
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Pacific and American Studies (22) 69-91 2022年3月
講演・口頭発表等
1-
Japan Association of International Relations Annual Convention 2020 2020年10月25日