講演・口頭発表等

2017年12月

LOBPCG法を用いたハバードモデルの厳密対角化; 複数固有値に対する省通信ノイマン展開前処理の有効性

情報処理学会第162回ハイパフォーマンスコンピューティング研究発表会
  • 山田 進
  • ,
  • 今村 俊幸
  • ,
  • 町田 昌彦

記述言語
日本語
会議種別
開催地
熊本

本発表は科学研究費補助金(科研費)研究の一環として実施した固有値計算ソルバLOBPCG法を用いて複数固有値を計算する際の前処理に関する研究についての発表である。LOBPCG法は反復解法であり適切な前処理を用いることで収束性が向上することが知られている。本研究では、量子問題に現れるハバードモデルの複数固有値を計算する前処理として、反復計算の過程で得られる近似固有値の情報を利用する前処理を提案し、この前処理により実際に収束性が向上することをシミュレーションにより確認した。また、問題の性質を考慮し、若干計算量が増加するが通信回数は減少するアルゴリズムを採用し、原子力機構の並列計算機SGI ICEXを用いた並列シミュレーションにより、3000を超える並列数に対しても並列計算の効果を得ることを可能にし、高速化を実現した。これにより、これまでに提案された前処理方法よりも約30\%計算時間を短縮させることに成功した。この成果は、量子計算の高速計算だけでなく、今後大規模化していく並列計算機の有効利用に資する成果でもある。