2020年9月 - 2022年3月
母語にない調音動作の習得過程:磁気センサシステムを用いた流音の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
本年度は昨年度に引き続き新型コロナウイルスの感染状況により新たな音声産出実験の実施が困難となったため、予定していた実験を再度延期し、文献調査および学会等における情報収集を通して実験の実施およびデータ分析のための準備を行った。また、既存のデータや音声コーパスを用いて予備調査を行った。日本語母語話者による流音の産出に関する本年度の主な成果は以下のとおりである。
(1)日本語母語話者による日本語ラ行音の調音を対象とした調査
これまでの調音データの分析では、周辺にある母音の質によって流音の調音方法に違いが出てくる可能性だけでなく、流音の存在によって周辺母音の調音位置にも影響がある可能性が示唆されていた。しかし、周辺母音の音響分析および既存の音声コーパスを用いた分析では、流音の周辺母音の質に関して、他の子音の周辺母音の質との比較において大きな差はみられないことがわかった。
(2)日本語母語話者による英語流音の調音を対象とした調査
日本語母語話者による日本語ラ行音の発音傾向と同一話者による英語/l/音および/r/音の発音の習得との関係について、既存の調音データおよび音響データをもとに予備分析を行った。特に、日本語のラ行音、英語における/l/音、そして英語における/r/音の発音傾向の異なる4名の日本語母語話者についての分析をとおして、今後は学習者のレベルの制御や動作の複雑性も考慮しつつ、発話データだけでなく知覚データの同時収集も行う必要性が示唆された。
(1)日本語母語話者による日本語ラ行音の調音を対象とした調査
これまでの調音データの分析では、周辺にある母音の質によって流音の調音方法に違いが出てくる可能性だけでなく、流音の存在によって周辺母音の調音位置にも影響がある可能性が示唆されていた。しかし、周辺母音の音響分析および既存の音声コーパスを用いた分析では、流音の周辺母音の質に関して、他の子音の周辺母音の質との比較において大きな差はみられないことがわかった。
(2)日本語母語話者による英語流音の調音を対象とした調査
日本語母語話者による日本語ラ行音の発音傾向と同一話者による英語/l/音および/r/音の発音の習得との関係について、既存の調音データおよび音響データをもとに予備分析を行った。特に、日本語のラ行音、英語における/l/音、そして英語における/r/音の発音傾向の異なる4名の日本語母語話者についての分析をとおして、今後は学習者のレベルの制御や動作の複雑性も考慮しつつ、発話データだけでなく知覚データの同時収集も行う必要性が示唆された。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K21979
- 体系的課題番号 : JP20K21979
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
2-
言語学フェス2024 2024年1月20日
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Hanyang International Symposium on Phonetics and Cognitive Sciences of Language (HISPhonCog) 2023 2023年5月27日