共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年6月 - 2021年3月

意図的細胞誘導による新規エナメル上皮腫治療法開発に向けた試み

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
18K19639
体系的課題番号
JP18K19639
配分額
(総額)
6,370,000円
(直接経費)
4,900,000円
(間接経費)
1,470,000円

エナメル上皮腫は、歯原性腫瘍の中で最も頻度の高い疾患である。外科的処置しか選択肢がないことに加え、術後の機能障害が強くなる。罹患部位によっては著しい審美障害も伴う。また、その多くが人生を大きく左右する重要な時期である10代~20代で発症する。それは、その後の全ての生涯という長きにわたる機能的・審美的障害をも意味する。このようにエナメル上皮腫は、歯科において、克服すべき課題の極めて大きい腫瘍の一つといえる。エナメル上皮腫は歯胚上皮もしくは歯胚様細胞へと異常分化した細胞が由来となる。歯堤、星状網、エナメル上皮などの歯胚構成上皮は、最終的に非常に扁平な退縮エナメル上皮に分化後、ほとんどの活性を失い、萌出とともに体外に排出される。エナメル上皮腫細胞を退縮エナメル上皮に類似した細胞に分化誘導することによって、エナメル上皮腫の進行が抑制される可能性がある。しかしながら、これまでのエナメル芽細胞の研究は、エナメル質形成期間にのみ焦点が当てられており、退縮エナメル上皮という消失していく細胞への分化メカニズム研究は全く行われておらず、退縮エナメル上皮研究が必須となる。そこで、退縮エナメル上皮への分化誘導が制御される「成熟期エナメル芽細胞から退縮エナメル上皮までの分子変化」を解明する。Bmp one morphogenetic protein)は歯の発生に重要な役割を担うことが知られている。各種Bmpのリガンドの発現解析を行い、各リガンド特異的な発現が把握できた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K19639
ID情報
  • 課題番号 : 18K19639
  • 体系的課題番号 : JP18K19639