高橋 舞

研究分野は演奏研究で、修士課程では主に実用版楽譜を通した19世紀の演奏実践の変遷を分析し、博士課程では楽譜と録音の2つの資料から演奏がどのように継承され、変遷していくのかを分析しました。

録音分析ではSonic Visualiserから得られた拍データをもとに、統計処理を行うことで演奏様式の年代による変遷を可視化し分析しました。さらに局所的な速度変化および音量変化に着目し、同じ流派か直接の師弟関係にある演奏者の録音間でどれだけ類似しているか、クラスタリングやデンドログラムなどの手法によって可視化した上で分析しました。また実用版楽譜において流派間で継承されてきた技法が、録音でも流派間で継承されているのかについては、特定の拍の速度分析およびスペクトル分析によって分析しました。

現在はMIDIデータを用いた演奏研究に取り組んでいます。今後は音楽雑誌のテクスト分析等にも取り組んでいきたいと思っています。

そのほか、これまでに国内外で演奏・セミナー活動を行ってきました。これらの活動も継続していきたいと思います。