共同研究・競争的資金等の研究課題

2013年 - 2015年

奈良時代知識TopicMaps辞書構築による正倉院文書研究方法論の記述の試み

文部科学省  科学研究費補助金(若手研究(B))
  • 後藤 真

課題番号
25730199
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円
資金種別
競争的資金

正倉院文書トピックマップの原型を作成した。当該年度では、正倉院文書に関わる所属・帙・巻・断簡・紙などの基礎的な情報の部分をトピックとして入力し、それをリンクでたどることで、正倉院文書の構造を明らかにできるようにした。基礎情報の入力に関しては、大阪市立大学名誉教授・栄原永遠男氏の研究協力を得て実施した。また、正倉院文書の復原形態としての「帳簿」に関する情報も入力を行った。これにより、正倉院文書の基礎的なリソースへのアクセスを可能とした。あわせて、断簡・紙に独自のURLを付すことによって、その基礎的なリソースへのポインタを作成するというモデルを可能とした。次に、正倉院文書の中心である写経所文書を中心として、研究情報の入力を行った。具体的には、人名・経典名などの情報となる。経典名には、翻訳者や作者などの情報を付加すると同時に、経典が所属する宗派に関する情報の整理を行った。これにより、奈良時代の経典に関する知識や関連する情報の関係が、コンピュータ上で可視化され、研究支援を行うための仕組みとして利用可能な段階となった。人名に関しては、特に経典との関係性を重視し、ある人物がどのような特定の経典に関わっていたかなどの情報を可視化することで、奈良時代における写経所周辺の仏教知識の解析への支援システムのきっかけを作成した。また、経典に関しては、大正新脩大蔵経データベース(SAT)へのリンクも作成し、正倉院文書にあらわれる経典の原テキストへの参照も可能とした。仏教学研究などで正倉院文書を取り扱うためのひとつの取りかかりとして、有益であるかどうかの検証を今後も行う。関連する各地での研究発表、および討論により正倉院文書トピックマップの原型の作成によって、奈良時代史をはじめとする各種人文科学研究へのこれらの技術応用の有用性について確認した。

リンク情報
URL
http://kaken.nii.ac.jp/d/p/25730199.ja.html