共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

困難を抱えた若者に対する学習機会としてのオルタナティブ教育の国際比較研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
18H00972
体系的課題番号
JP18H00972
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
10,920,000円
(直接経費)
8,400,000円
(間接経費)
2,520,000円

本年度の主な研究成果として、以下の2点を挙げることができる。第一に、本研究の全体的な方向性に関連して、困難を抱えた若者に対する学習機会を公的に整備することの可能性と課題について検討し、その成果を日本教育学会第77回大会課題研究Ⅰ(2018年8月31日)において発表したことである。ここでは、公教育が多様性を通じた学びの場であってこそ正当性を持ちうる一方で、そこでの学び自体に苦しみや困難を抱える者が実際に存在する以上、そうした「切実な要求」への応答である限りにおいて「別の学びの場」は公的に支援されるべきこと、併せて、そうした学びの場の質保証と生徒の適切な接続を保障するワンストップ・サービスの整備も求められることを述べた。
第二に、国内・国外調査の順調な進展と研究成果の公表である。国内調査では定時制・通信制高校の実態調査および困難を抱えた若者への支援を行っているNPO等への訪問調査を行うとともに、公立通信制高校の現状および意義と課題について東北教育学会第76回大会(2019年3月16日)にて研究発表を行った。また、国外調査については、オレゴン州ポートランド市への訪問調査を実施するとともに、その研究成果を東北大学大学院教育学研究科『研究年報』第67集第1号に掲載した。本論文では、同市において、若者の困難の多様性に応じた公立・私立のオルタナティブ学校が多元的・重層的に準備されているだけでなく、それらに若者をつなぐシステムも公的に整備されていることを明らかにした。さらに、英国については、国内ではほとんど研究がなされていないAlternative Provisionsという困難を抱えた若者への学習機会の実態について東北教育学会第76回大会(同上)で報告を行った。さらに、アジアについては、韓国におけるオルタナティブ教育の現状についてアジア教育学会で発表を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18H00972
ID情報
  • 課題番号 : 18H00972
  • 体系的課題番号 : JP18H00972

この研究課題の成果一覧

論文

  7

MISC

  3
  • 後藤武俊, 下村一彦, 金井徹
    科学研究費補助金 基盤研究(B)(課題番号:18H0972)研究成果報告書「困難を抱えた若者に対する学習機会としてのオルタナティブ教育の国際比較研究」(研究代表者:後藤武俊) 130-133 2022年2月  
  • 後藤武俊, 金井徹, 柴田聡史
    科学研究費補助金 基盤研究(B)(課題番号:18H0972)研究成果報告書「困難を抱えた若者に対する学習機会としてのオルタナティブ教育の国際比較研究」(研究代表者:後藤武俊) 121-125 2022年2月  
  • 後藤武俊, 金井徹, 佐久間啓彰
    科学研究費補助金 基盤研究(B)(課題番号:18H0972)研究成果報告書「困難を抱えた若者に対する学習機会としてのオルタナティブ教育の国際比較研究」(研究代表者:後藤武俊) 118-120 2022年2月  

書籍等出版物

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