共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

謝冰心・呉文藻の1950年代~70年代私的日記から見る思想改造教育の影響

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K00373
体系的課題番号
JP20K00373
配分額
(総額)
2,730,000円
(直接経費)
2,100,000円
(間接経費)
630,000円

前年度は引き続きコロナの影響で現地での原資料閲覧ができず、大きな成果は挙がっていない。しかし、「國學院大學平成31年度/令和元年度特別推進研究助成金」の注釈箇所を中国語に訳し、当該日記の先行研究である『冰心日記』(2018年、作家出版社)の王炳根氏に提供し、意見交換を行った。
謝冰心・呉文藻の私的日記は大まかに分けて、日々の行動を書いた箇所と講演等を聞き書きした「学習日記」の箇所などに分かれる。この「学習日記」に関しても意見交換した。
日記の解読も、中国語ネイティブの力を借りながら、前年度の1955年10月以降からさらに進めている。1950年代謝冰心が行った中国国内での活動、外遊とそれらの準備として参加した講演会での「学習日記」の解読も進めている。
他に、参考資料として、リフトン著『思想改造の心理――中国における洗脳の研究』、E・ハンター著『洗脳――中共の心理戦争を解剖する』など、重要資料を入手した。これら資料の読解を通して、研究の目的で示した目的の中で、特に、1、謝冰心と呉文藻が受けた思想改造教育とは如何なるものであったか。2,、思想改造教育は、謝冰心文学に如何なる影響をもたらしたか、の問題の解明をさらに深めていく。それらを踏まえて、最終的に。3、呉文藻はなぜ右派に認定され、謝冰心はなぜ認定されなかったか。4、1950年代からの日中友好運動において謝冰心は如何なる役割を担っていたのか、についても考えていきたい。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K00373
ID情報
  • 課題番号 : 20K00373
  • 体系的課題番号 : JP20K00373

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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