共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年8月 - 2023年3月

降雨強度および地表面上の腐植層が斜面の降雨浸透に与える影響の解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業  研究活動スタート支援

課題番号
21K20607
体系的番号
JP21K20607
配分額
(総額)
3,120,000円
(直接経費)
2,400,000円
(間接経費)
720,000円

本研究では斜面への降雨浸透挙動に対して降雨強度や地表面上の腐植層が与える影響の解明を目的として室内模型降雨実験を実施するものであり、実験装置の作製と実験に使用する土質材料の物性に関する試験を行った。
まず、実験土槽としてアクリル製で内寸970mm×490mm×300mmのものを用意した。排水のために土槽の底面および側面には直径約12mmの複数の孔を設けた。次に、降雨を模擬するための散水装置を作製した。散水装置は、貯水のためのタンクにポンプを接続し、高さ約2mの位置に取り付けたノズルまで引き揚げ、散水する仕組みとした。実験では降雨強度を変える予定であるため、ポンプとノズルの間には流量調節用のバルブと圧力計を設置し、ノズルは径の異なるものを複数用意した。散水装置の動作を確認した後、降雨検定を行った。検定には、計40個の内寸60mm×60mm×60mmのマスを用いた。また、実験では、模型地盤の過剰な浸食を防ぐため金属メッシュ板を模型地盤の直上に設置するため、検定の際にも同様にメッシュ板を設置した。検定ではノズルに作用する圧力とノズルの径を試行錯誤的に変え、所定の降雨強度の再現性とその際の降雨の均質性を確認した。土質材料にはまさ土を使用することとし、締固め試験および変水位透水試験を行った。透水試験の結果、透水係数がやや小さかったため、粒度を調整して使用することとした。
実験材料および実験装置が準備できたため、予備実験を実施する予定である。予備実験にて確認する項目は1)模型地盤の表面が過剰に浸食されないこと、2)本実験の計測項目である表面流出流量と地盤内飽和度が適切に計測できることの2点である。上記の2点が確認でき次第、本実験に移る予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K20607
ID情報
  • 課題番号 : 21K20607
  • 体系的番号 : JP21K20607