2020年4月 - 2023年3月
絵巻制作による初期本願寺の「自己像」構築 ―南北朝時代京都の文化政治と表象戦略
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本年度の研究は、コロナ感染状況が引き続き厳しい状況下にあり、作品・史資料調査、およびフィールドワークの実施が計画通り進まず、各自の分担に沿った文献研究が中心となった。
『慕帰絵』の制作環境に関わる研究としては、村松加奈子氏による真宗の聖徳太子伝絵を中心とする研究が進展し、学会・論文発表がなされ、本科研のオンライン研究会(2021年7月3日)においても報告・検討の機会を持った。大田壮一郎氏による詞書筆者を手がかりとした『慕帰絵』の制作背景の研究と併せて、さらに議論を深めることを了解した。その後も、メールとオンライン研究会を重ねて、関連する建築史、宗教史、美術史関連の研究動向について情報を共有し、意見交換をおこなった。
年度末(2022年3月11日)には、東京国立博物館の許可を得て、同館所蔵「慕帰絵(模本)」(永井如雲・木本高嶺・石原重盈 明治時代・19 世紀、全10巻)の調査・撮影をおこなった。文献調査や東博研究員の土屋貴裕氏による情報提供を通じて、模本制作者の事績、模本制作の背景、来歴についての情報の蓄積と整理を進めた。また熟覧と撮影写真の検討を通じて、模本の制作姿勢にとどまらず、原本制作時の構図変更、細部描写に関する重要な知見を得ることができた。3月14日にはオンライン研究会を開催して、調査を実施した小沢・池田(人数制限により2名で実施)が報告をおこない、意見交換と情報共有をおこなった。さらに研究会終了後にも、メールで情報交換を重ね、模本と原本の展示歴などに関する史資料を共有した。
『慕帰絵』の制作環境に関わる研究としては、村松加奈子氏による真宗の聖徳太子伝絵を中心とする研究が進展し、学会・論文発表がなされ、本科研のオンライン研究会(2021年7月3日)においても報告・検討の機会を持った。大田壮一郎氏による詞書筆者を手がかりとした『慕帰絵』の制作背景の研究と併せて、さらに議論を深めることを了解した。その後も、メールとオンライン研究会を重ねて、関連する建築史、宗教史、美術史関連の研究動向について情報を共有し、意見交換をおこなった。
年度末(2022年3月11日)には、東京国立博物館の許可を得て、同館所蔵「慕帰絵(模本)」(永井如雲・木本高嶺・石原重盈 明治時代・19 世紀、全10巻)の調査・撮影をおこなった。文献調査や東博研究員の土屋貴裕氏による情報提供を通じて、模本制作者の事績、模本制作の背景、来歴についての情報の蓄積と整理を進めた。また熟覧と撮影写真の検討を通じて、模本の制作姿勢にとどまらず、原本制作時の構図変更、細部描写に関する重要な知見を得ることができた。3月14日にはオンライン研究会を開催して、調査を実施した小沢・池田(人数制限により2名で実施)が報告をおこない、意見交換と情報共有をおこなった。さらに研究会終了後にも、メールで情報交換を重ね、模本と原本の展示歴などに関する史資料を共有した。
- ID情報
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- 課題番号 : 20H01207
- 体系的課題番号 : JP20H01207
この研究課題の成果一覧
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MISC
1-
池田忍編『『慕帰絵』の制作事情をめぐる総合的研究ー覚如像の構築方法と建築表現に注目してー』 95-108 2019年10月 筆頭著者
書籍等出版物
1-
2020年9月